就労等に関する若者の意識

 内閣府の「平成30年版子供・若者白書」では2017年度に行った「子供・若者の意識に関する調査」から、就労等に関する若者の意識を調査した結果をもとに、若者が働くことをどう捉え、職業選択に際してどのような事柄を重視しているのかなどを紹介しています。

 この調査結果の3つポイントでは、依然として多くの若者が不安を抱えていること、仕事より家庭・プライベートを優先したい若者が増加していること、転職を否定的に捉える若者は少ないことをあげています。

 若者の仕事観について、仕事をする目的〔「あなたは、主として、何のために仕事をするのですか。(就業していない方は、あなたの仕事に対する考え方をお答えください。)」の問いに対する回答(2つまで回答)〕については、「収入を得るため」が84.6%と最も高くなりました。収入は当然ながらそれ以外では「仕事を通して達成感や生きがいを得る」が15.8%、「自分の能力を発揮するため」が15.7%、「働くのがあたりまえだから」が14.8%、「人の役に立つため」が13.6%となっています。仕事に対する生きがい・働きがい、人のために役に立ちたいなどの貢献意欲が働く目的として重要視していることがわかります。(表)

 仕事を選択する際に重要視する観点も調査していますが、とても重要と回答した上位5項目をあげてみます。「安定していて長く続けられること」50.0%、「収入が多いこと」46.0%、「自宅から通えること」44.3%、「自分のやりたいことができること」42.3%、「福利厚生が充実していること」41.1%でした。

 人材不足といわれている中で、あらためて統計で若者の仕事観を見てみて、採用や求人で何が重要なのかを確認してみてはいかがでしょうか。

表 仕事の目的

「中小企業家しんぶん」 2019年 1月 25日号より