社員とともに、人間らしく生きる 2019社員教育活動全国研修・交流会in岡山

11月28~29日、岡山で2019社員教育活動全国研修・交流会が開催され、36同友会208名が参加しました。

1日目は「職場はあなたの晴れ舞台~その舞台裏を支える経営実践と人材育成」と題して、(公財)操風会岡山旭東病院の土井章弘・院長、諏訪仁一・事務部次長、河村武人・人材育成センター長の3名が報告。土井院長による病院の概要説明から始まり、その後諏訪氏と河村氏が経営指針の実践や人材育成に関する病院での具体的な取り組みについて報告、最後に土井院長より教育学者・大田堯先生との出会いと学び、岡山旭東病院がめざす「共に育つ学習型病院」づくりについて報告がありました。その後グループ討論では経営指針の中での人材育成の位置づけや求められる経営者の姿勢について討論。1日目の最後には昨年、100歳にして亡くなられた大田堯氏を偲ぶ企画として、大田先生の過去の講演をまとめた映像が上映されました。

2日目は二宮厚美・神戸大学名誉教授が「共に学び、共に育つ企業づくりをめざして」をテーマに基調報告。人間にとっての労働、働くことの意義や、他者とのかかわりが人を成長させるとしたコミュニケーションの重要性などについて報告がありました。討論では2日間を通して、同友会がめざす社員教育活動の姿について討論しました。

最後に梶谷俊介・中同協社員教育委員長は、「会社は経営者1人では成り立ちません。社員がいて、一人ひとりに違ったそれぞれの持ち味があり、だからこそ助けあう関係性が生まれます。そして、この関係性を築くために共有すべき目的を明確化した経営指針があります。われわれが一人ひとりの持ち味を生すことができる社会をつくっていくこと、これこそが同友会がめざす社員教育なのだと思います」とまとめました。

また交流会前日にはオプション企画として、岡山同友会の社員教育大学の見学会を開催。全国から29名が参加しました。見学会は主旨、目的、過去の経緯などの事前説明会から始まり、講義では受講生・経営者含め全体142名で行われ、見学者は各グループにオブザーバーとして参加。見学会参加者からは「実際に見学させてもらい非常に勉強になった」「仕組みとカリキュラムに20年という社員教育大学の歴史の積み重ねを感じられた」と感想がありました。

「中小企業家しんぶん」 2019年 12月 15日号より