トピックス

中同協第52回定時総会 【事例報告】

会員拡大は地域経済存続発展の一助となる

北海道同友会 代表理事 曽根 一氏

 2018年秋から、まだ会員になっていない会社をピックアップして飛び込み訪問し始めました。当時副代表理事として自分にできる事は何かと考えた結果が、自ら歩くという未会員訪問だったのです。毎週事務局員と一緒に企業訪問を行い、昨年1年間で訪問した件数は1,000軒ほどです。歩き始めたころはまさに軒並みと言う感じで何も考えずに、ただ同友会を知って頂きたいということでしたが、回数を重ねるうちに訪問した先では、何が経営課題なのかを感じられるようになりました。

 社長さんのお話を伺いながら、それに対して同友会が提供できる情報などをご紹介します。この対話が非常に楽しいのです。自分が楽しくて相手のためになり、辞書の1ページとして既存の同友会会員の役に立ち、さらには地域経済の存続発展につながる。そう考えるとやりがいも出ます。1年間で入会していただいた方は14人。1回の訪問で入会される方は滅多にいません。中には「同友会は嫌いだ」「以前入っていたが辞めた」という話を聞くと、逆にファイトが湧いてきます。

 会社をさらによくしていくことは、すべての経営者が望んでいることであり、その方法やヒントは同友会の中にあり、また会員一人ひとりが持っているのです。その課題解決のためのきっかけともなる同友会入会のお誘いを待っている経営者がいる。そう思うと放っては置けないのです。同友会に助けられた者の1人として、多くの経営者に同友会の存在をお知らせしたいと考えています。

 後継者が居なくて廃業してしまう、これほど大きな地域の損失はありません。これを何とか食い止めたい。それができるのは同友会だと思っています。

 同友会の会員拡大には、単に数を増やすということだけではなく、地域を健全な形で子孫に残していくという明確でかつ大切な役割があります。

 全国の会員数5万社を目標に、さらにその先をめざしてともに学び合う仲間を増やし、同友会の理念と活動を地域に広げていきましょう。

同友会の経営基礎講座の経験を生かしたコロナ禍における経営計画の見直し

宮城同友会 代表理事 玄地 学氏

 新型コロナウイルス感染拡大に伴い、経営環境が激変するのではないか。宮城同友会ではその懸念から、いち早く資金繰りの手当てをはじめとする経営計画の見直しを発信しました。内容は、自社の財務体質を確認し、固定費と変動費に分けた管理会計から今後半年後、1年後にどのくらい資金が必要かを想定して補助金や支援金、給付金を活用しながら金融機関との交渉を促すものです。実はこの発信はとてもスピーディーに行うことができました。それは、宮城同友会では経営基礎講座があり、この講座の内容を集約・再編成し、発信したからです。

 宮城同友会では経営指針成文化と実践運動の1つとして経営指針を創る会(以下、創る会)を毎年開催していますが、その中で2つの課題が出ていました。1つは、受講生の現状認識が弱いこと。2つ目が財務分析・経営計画ができないことです。創る会は教える場ではなく、気づく場と位置づけています。であれば、現状認識や財務分析の仕方を教えようと始まったのがこの経営基礎講座です。2年間で5回開催し、経営者をはじめ経営幹部、経理担当者など170名ほどが受講しています。

 この間アンケート調査を3回実施し、経営状態の変化を確認していますが、小規模企業ほど資金繰りに課題があり、経営計画の見直しも進まないことがわかりました。小規模企業への対応をより一層進めていくと同時に、経営計画のみならず更新も見直す必要性を継続的に訴えていきたいと思います。

条例制定運動で築いた深いネットワーク

島根同友会 副代表理事 坂本 拓三氏

 島根同友会は条例制定運動を10年続けて、県内全自治体に条例が制定されました。ただし急に何かが変わったということはありませんでした。しかし今回のコロナ禍で改めて認識できたことは、県や市の担当者と築いた深いネットワークです。

 島根同友会も10年前は県として位置づけが低く、後援もしてもらえない任意団体でした。それが条例制定運動を通してだんだん認知度が上がっていったのです。そして今回このコロナの状況において、この運動で培った人間関係が非常に役に立ちました。部長、課長クラスと電話でやり取りができ、施策の提案や現場の経営者の声を直接伝えることができました。いろいろな支援団体がありますが、経営者の意見を直接行政に届けるというのが難しい中、同友会は行政と経営者を最短で直接つなぐことが出来る団体だと、運動を進める中で認識してもらえたのが大きな要因です。今回もわれわれが先頭に立ち、飲食業向けの衛生管理セミナーを開催し、全7回、県と市、商工団体協力の下、同友会が運営しました。これも県商工労働部長から、経済活動再開に向けて同友会が先頭に立ってほしいと言われたことで実現したものです。

 島根同友会では、6月から例会を再開し、懇親会も経済活動再開のためコロナ対策が十分進んだ会員企業で行っています。それを後押しするため、県や松江市、出雲市では衛生セミナー受講者を対象にプレミアム商品券を発券しています。現在県の商工団体と行政が一体となって取り組めているのは、中小企業振興条例に向けた地道な努力を一緒に続けてきたことにあると思います。

「中小企業家しんぶん」 2020年 8月 15日号より

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