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【知っておきたい新型コロナ対策】 vol.4 意外と見落としがちな職場内3密環境

OHサポート(株) 代表/産業医 今井 鉄平(神奈川)

 経営者にぜひ知っておいていただきたい新型コロナ対策情報連載(全10回)の4回目になります。今回のテーマは「意外と見落としがちな職場内3密環境」についてです。

 職場の集団感染防止のために3密の回避が重要であることは言うまでもなく、一般的なオフィス環境においては、多くの企業で3密回避に向けた取り組みが実践されていることでしょう。しかしながら、筆者が産業医契約をしている中小企業の職場巡視をする中で、意外な3密環境を目にする機会が少なくありませんでした。

 例えば、更衣室、休憩室・食堂、喫煙室、外国人実習生用の寮などです。これらは実際に職場の集団感染の発生源になっている場所でもあり、3密環境の改善を図っていくことが重要といえます。

 更衣室の課題として、出退勤時など特定の時間帯に利用が集中しやすいこと、オフィスなどと比べて換気が悪いことなどが挙げられます。改善方法の一例として、退勤時間を職場ごとにずらして利用時間を分散させる、滞在時間をなるべく短くしてもらう、会話を極力控えてもらうなどが考えられます。

 休憩室・食堂の課題として、休憩時間・昼食時など特定の時間帯に利用が集中しやすいこと、マスクを外しての会話が発生しやすいことなどがあげられます。対策としては、利用時間を分けることで密集を避ける、正面で向かい合わないような席配置に変更する、会話は食後にマスク着用で楽しんでもらうなどが考えられます。

 喫煙室の課題として、昼休みなど特定の時間帯に狭い空間に人が密集しやすいこと、マスクを外した中で会話が発生しやすいこと、何度も口元に手を近づけることで接触感染も生じやすいことなどが挙げられます。対策としては、喫煙室の閉鎖をまず検討すべきですが、閉鎖が難しい場合は、2メートルの対人距離が確保できる程度に利用人数を制限する、喫煙室内での会話を控えてもらう、共用部の消毒をこまめに行うなどが考えられます。

 寮の課題として、一部屋に複数名が居住する環境、食堂・談話室など密になりやすい環境、風呂・トイレ・洗面所・洗濯機などの共用設備が多いことなどが挙げられます。特に外国人実習生向けの寮など、一部屋に3~4名が居住する環境も散見され、集団感染のリスクが高いことが懸念されます。

 対策としては、なるべく個室にする、食堂の利用時間を分散させる、談話室などでの集会を禁止する、共用設備の消毒をこまめに行うなどが考えられます。

〈プロフィール〉

今井 鉄平(OHサポート(株)代表/産業医)
産業医科大学医学部医学科卒業。大手企業での15年以上にわたる専属産業医勤務を経て、2018年4月にOHサポート株式会社を開設、中小企業向けの産業医サービス提供を主業務としている。日本産業衛生学会専門医、医学博士。

「中小企業家しんぶん」 2020年 11月 5日号より

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