【岩手】地域の雇用を守り、岩手を元気に

「ジョブカフェ」と共催の「就職フォーラム」に学生500名

 岩手同友会では11月21日、「いわて就職フォーラム」を「ジョブカフェいわて」、(財)岩手産業振興センター、岩手大学、岩手県立大学、岩手県、盛岡市との共催で、アイーナ(いわて県民情報交流センター)を会場に開きました。

 首都圏での新卒採用が急増し、岩手県内への新規学卒者の地元就職が急激に減少しています。そこで岩手で育った若い世代に「地元にもこんなに素敵な中小企業がある。もっと知ってもらい、地域で育った1人でも多くの学生に根付いてほしい」との共通の思いで初の共催となったもの。

 参加企業は、県内に本社のある26社(うち、会員企業が20社)。ほかに情報コーナーとして、公務員や警察官志望者への説明ブース、就職情報や相談コーナーとして、国の「若者自立支援」策の一環である「ジョブカフェ」と、同友会が隣同士で並んで学生の相談を受けました。

 首都圏からわざわざ同友会ブースに来た男子年生は、「設計士として、一部分ではなく最後まで責任を持った仕事をしたい。そのために岩手に戻って頑張りたい。地元の工務店を教えてほしい」との相談があり、早速当日参加していた工務店の社長と意気投合。会社訪問することになるなど、ブースに座った経営者は参加者の真剣な表情に満面の笑顔で対応していました。

 「あなたのような人は岩手に残った方がいい。わが社に入るとあなたは10年後こんなに成長できる」と一生懸命に伝える経営者の姿に泣き出す女子学生もおり、緊張の中にも温かみのある説明会となりました。

 事前に登録制で行われたパネルディスカッションには約350名の学生が参加。同友会会員企業で働く先輩社員と経営者をパネリストに生の体験談が披露されました。あまりの迫力に驚きながらも、一生懸命メモをする学生の姿が見られました。企業ブースなどへの訪問も含め、フォーラムへの参加総数は500名を超え、熱気あふれる就職フォーラムとなりました。

「中小企業家しんぶん」 2007年 12月 15日号から