秋の合同企業説明会に学生567名が来場秋田、山形からも参加【宮城】~地域の雇用を支える責任

地元に帰りたい若者を受け入れられる企業に~東北の力を1つにして

 宮城同友会では10月16日、「秋の合同企業説明会」(対象:大学・短大・専門学校生・高校生)を開催しました。今回は、東北の力を1つにして地域の雇用を考えていこうと、秋田、山形からも参加があり、宮城同友会からの参加者とあわせて27社が参加。一方、来場した学生は、567名(大学・短大・専門学校生326名、高校生241名)と、昨年に比べて4倍以上でした。

 宮城県内の求人は、高校生が9月末時点で内定率21・9%(昨年35%)と落ち込んでいます。事前の学校訪問では、「昨年に比べ求人数は半分から3分の1。絶対的に求人数が足りない深刻な状況。地元の皆さん(中小企業)に期待している」との話しが多く出されました(大学・短大・専門学校も同様)。当日の予想を超える学生の来場数は、改めて厳しい雇用情勢を浮き彫りにしたものとなりました。こうした状況を前に、ある参加企業では採用枠を1~2名広げたところもありました。

 反省会も兼ねて行われた交流会では、秋田・山形の参加者から、「わが地域は多くの若者が仙台、東京方面へと出ていく。説明会の場で地元に帰りたいと話す学生と話をした。継続して新卒採用が行える企業づくりと、われわれの存在を伝える説明会の場が必要だと感じた」「経営指針の実践と言いながら共同求人活動に本格的に取り組んでいない。厳しい就職戦線にある学生の状況を地元に伝えたい」などの意見が出されました。

 仙台は東北各県から多くの学生が集まっている地域です。ある大学では1学年500名中160名が宮城県以外の東北出身者で、学生の多くがUターンを希望しています。景気低迷の影響から大手企業の多くが採用枠の減少、採用そのものを見送る中、中小企業に多くの期待が寄せられています。

 交流会では、東北各県の共同求人の取り組みとあわせて、東北の力を1つにし、地元に戻って働きたいと望む若者を受け入れる企業づくりと、わが社と地域の魅力を伝えていくことが求められていることを確認しました。

「中小企業家しんぶん」 2009年 11月 5日号より