府・市、経済団体、NPOが協働で中小企業のCSR入門講座【京都】

京都CSR入門講座

 京都同友会は10月22日、「中小企業の『社会的信頼を築く経営』研修会~CSR入門講座」を京都府中小企業団体中央会、京都府商工会連合会、財団法人京都府中小企業センターと共催で実施。各団体加盟の経営者や事務局員など50名が参加しました。

 「企業の社会的責任」と訳されるCSR(Corporate Social Responsibility)に対する中小企業の関心の高まりを受け、昨年から京都府、京都市をはじめ、CSR活動を始めている京都商工会議所などの経済団体や京都府社会福祉協議会、NPOなどが一堂に会して中小企業のCSR活動を支援する組織づくりの準備に取り組んでおり、京都同友会も参加。今回の研修会はその協働事業の位置付けも含めて開催したものです。

 研修会では「CSRプラットフォーム京都」代表の明致親吾氏を講師に、「社会的信頼を築く経営のすすめ」と題して、本業を通じて社会に貢献する企業づくりの考え方について話を聞きました。

 明致氏は、CSRが「社会的責任」と訳されることに違和感を持つ人もいることから、「社会的信頼」という表現にかえて、特別なことをするのではなく、経営の一環に位置付けることを説きます。また、「自社の経営理念や信念に基づいて自発的に取り組む」ものであるとし、事業を通じて社会的課題に取り組むこと、企業や従業員をはじめとする関係者の成長・発展のチャンスとする、などと講演しました。

 経営指針づくりに重なる部分も多々あり、同友会での経営指針成文化運動が時代を先取りしていると意を強める講演になりました。

「中小企業家しんぶん」 2010年 11月 15日号より