【経済データを読む】世界の中での中国の位置

 日本にも影響の大きいお隣の中国の動向をみる上で、中国の世界に占める位置を2010年のデータでみていきます(表)。

<観光>
2010年の中国国内観光数は10.6%増の21億人。入境(入国)宿泊観光客数は9.4%増で5566万人と世界3位の観光地に。出境(出国)観光者数は20.4%増5739万人。訪日中国人は34.4%増の166万人(中国国家観光局発表)。

<自動車>
2010年中国の新車販売台数は、32.4%増の1806万1900台と2年連続世界一。生産台数は1826万4700台。輸出は 63.9%増の54万4900台。各自動車メーカーの中国での生産台数は、ゼネラルモーターズが28.8%増235万台で1位(米国内での生産7.2%増 221万台を初めて超える)。フォルクスワーゲンが37.4%増192万台。日産は35.5%増の102万台で、2009年に日本国内での生産台数を超え、2010年に米国での生産台数も超える。トヨタは19.4%増の84万台、ホンダ12.2%増の64万台(中国汽車工業協会などの発表より)。

<GDP>
2010年の中国GDP(国内総生産・実質)は、10.3%と3年ぶりの2ケタ成長で、推計5兆8895億ドル。日本を抜いて世界2位に(中国国家統計局発表)。

<粗鋼生産>
2010年世界粗鋼生産は、15.0%増の14億1360万トン、3年ぶり増で過去最高。中国は9.3%増の6億2665万トン(世界鉄鋼協会発表)。

<日中貿易>
2010年日中貿易は総額30%増の3018億ドル(25兆円)と過去最高。日本から中国への輸出は36%増の1490億ドル、中国から日本への輸入は25%増の1527億ドル。日本の貿易総額に占める中国の比率は、0.2%増の20.7%に(財務省貿易統計)。

<人口>
2010年末中国人口は、600万人増の13億4100万人と世界1位(中国国家統計局発表)。

 データを挙げればきりがありませんが、中国は経済的には大きな国になり、日本への影響も一段と大きくなってきています。

表 世界の中での中国の位置(各発表資料より作成)

「中小企業家しんぶん」 2011年 4月 25日号より