新しい時代のトップランナーに~産業振興・憲章・条例でシンポ【沖縄】

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 沖縄同友会では、3月22日に「中小企業憲章・沖縄の産業振興・沖縄21世紀ビジョン」シンポジウムを開催し、40名が参加しました。

最初に3名のパネリストがそれぞれのテーマで基調報告。憲章・条例について広浜泰久・中同協幹事長が、同友会の憲章制定運動の意義と閣議決定されるまでの経緯を説明するとともに、千葉県での条例制定の際の行政とのかかわりの重要性について話しました。

 続いて山内徹・内閣府沖縄総合事務局経済産業部長が、沖縄の産業振興について、特に健康・スパ・観光に焦点をあてた沖縄ウェルネス産業の創出として「万国医療津梁」を紹介。ウェルネス産業の他地域との差別化や、相乗効果による沖縄経済の発展、企業の発掘について話しました。

 最後に、比嘉徳和・沖縄県企画部副参事が「沖縄21世紀ビジョン」について、県として初めて幅広く県民にアンケートをとり、それを基にビジョンを作成した経緯を報告。人と人のつながりがキーワードであり、中小企業が雇用を展開していく上でも地域とのかかわりが重要と語りました。

 基調報告後、稲嶺有晃・沖縄同友会政策委員長がコーディネーターを務め、引き続き3氏をパネリストに「地域の産業振興に憲章・条例をどう活かすか」のテーマでパネルディスカッションが行われました。

 3氏はそれぞれ「同友会理念にもとづく企業づくりの醍醐味、勉強して実践していくことの醍醐味を感じる。同友会が行政とかかわることで経営環境を変えることができる」(広浜氏)、「議論をしてまとめ、整理し文書化していくことは大切。地元の振興について共に参画することが大切」(山内氏)、「沖縄県の41市町村の意見が反映され、他県にない県民の地元指向が数値としてわかり、勉強になった。いい計画をつくり中小企業の振興につなげたい」(比嘉氏)などと語りました。

 最後に稲嶺氏が「地域が元気にならなければ、国や県も元気にならない。沖縄は新しい時代のトップランナーになれる。ともに世界ナンバーワンをめざしましょう」とまとめました。

「中小企業家しんぶん」 2011年 5月 5日号より