Ⅰ 経営者の責任 (3)経営者の自己変革

【社員とともにめざす企業像へ変革を~企業変革支援プログラム ステップ2】5

経営者に必要な能力

 経営者としてリーダーシップを発揮するために経営者に必要な能力は、情報を収集し的確な経営判断を下す能力。最終決断する能力。計画を遂行する実行力。社員をあたたかく包む包容力などがあります。

 また、経理的な数値に強くなければなりません。加えて、経営者は、自社のことだけでなく、業界のこと、地域社会のことにも活発に活動することが必要です。人間的にも、社員はもとよりお客様や取引先から信頼されるような経営者になることが大切です。そのために、経営者は、常に学び自己変革することが必要なのです。

経営者の自己変革

 激しく変化する経営環境の中、会社を発展させるに

は経営者の能力が重要なポイントになってきています。経営者は、自ら学び、情報収集に努め、科学技術や業界の動向を収集し、自社の経営に生かしていくことが大切です。現状に妥協せず、常に改善を繰り返し、自己変革することが大切です。

 経営者の積極的な学びと自己変革の姿勢が、社員を巻き込み、共に育つ環境が生まれます。経営環境の変化は早く、大きく変わろうとしています。過去にとらわれず、変化を的確に捉え、自らの学びと経験から判断し、自社の進む方向を決断しましょう。

企業変革支援プログラムを活用しよう

 まず、企業変革支援プログラムステップ1で、自分の自己変革への取り組みをチェックしてみましょう。自分だけでなく、社員からもチェックしてもらいましょう。そして、ステップ2で、「具体的な」方法を明確にし、自己変革のための仕組みを確立しましょう。

 人間と一緒で会社にも個性があります。会社の雰囲気や社長や社員の考えや行動は、会社の社風の源です。お客様に好まれ、地域に必要とされる会社になりましょう。それが経営者や社員の誇りや働き甲斐にもつながります。そのような会社にするのは、経営者の責任です。経営者は、自ら率先して、自己研鑽と変革を重ね、よりよい会社づくりに努めましょう。

(株)村田自動車工業所 代表取締役社長 村田 健二(滋賀同友会)

「中小企業家しんぶん」 2012年 7月 15日号より