555名会員の実現で、地域の未来を担う同友会に!【岩手同友会第12回経営研究集会】

岩手・宮崎地域間連携

 岩手同友会の第12回経営研究集会は11月21日、ホテルメトロポリタン盛岡を会場に行われました。「ここからしか日本は 変わらない」~復興元年! 中小企業憲章に魂をこめて~をスローガンに、宮崎や北海道など他県から10名、また岩手県や盛岡市、岩手大学などの来賓35名を含め、270名が参加しました。今回の研究集会は企業、地域間連携での新たな事業創出をテーマに基調講演、5つの分科会で開催されました。

 口蹄疫(こうていえき)や新燃岳の噴火など立て続けに起きた自然災害。大きな被災から立ち上がった宮崎からは島原俊英日向中島鉄工所社長と遠藤太郎尾鈴ミート社長が、復興へ一歩ずつ前進する岩手からは、村松幸雄信幸プロテック社長と村井良隆あさ開社長の4人がパネラーに立ち、中同協副会長の国吉昌晴氏をコーディネーターに、「いわて・みやざき仕事づくりプロジェクト」の実現へ向け意見交換をしました。

 各氏からは「岩手、宮崎は地域の成り立ちや主な産業比率も似通っているが、気候が全く違うことが利点。互いに6次産業化を意識し、販売まで考えた戦略が大切」(村井氏)、「それぞれの企業が自社の持ち味を意識し、テーマを持って臨む連携こそが成否のカギ。互いの強みを生かして連携し具現化を」(島原氏・村松氏)、「私たち1社1社が地域づくりに深く関わり、地域と共に成長していく意識を持つこと。連携の先に中小企業憲章の理念の実現が見える」(遠藤氏)などの意見が出され、国吉氏は「両県が互いに積極的に行動する中で、チャンスや課題も生まれてくる。ビジネス交流をはじめ、経営指針づくりや社員教育、中小企業振興条例制定へ向けた活動などでも交流を深め、両県がまず目標としている会員555名を実現し、地域の未来を担う同友会になってほしい」と激励しました。また懇親会では、岩手、宮崎両県の新鮮な食材をふんだんに用いた料理が数々並び、これからの新たな展開に期待感が持てる研究集会となりました。

「中小企業家しんぶん」 2012年 12月 15日号より