中小企業の経営指標

 中小企業庁の2012年度中小企業実態基本調査の2011年度決算実績から見てみると、売上高は509兆円で0.9%減。法人企業の1企業あたり2億9362万円、個人企業1491万円となっています。営業費用は471兆円で1企業あたり2億8764万円。業種別での売上高の増加はサービス業9.3%増、情報通信業8.4%増、製造業6.1%増、卸売業0.4%増であり、減少は生活関連娯楽業9.2%減、建設業8.9%減、宿泊・飲食業6.3%減、不動産・物品賃貸業5.3%減となっています。しかし、4~6月期の同友会景況調査(DOR)データから見ると、2013年はおそらく建設業が復興需要と公共投資と消費税駆け込み需要で復活するのに対して原料高で製造業の苦戦が予想されます。経常利益は法人11兆2410億円、17.5%増。個人4兆8151億円3.4%増。また法人企業の設備投資8兆7862億円で4.9%増、投資企業割合18.8%で0.9%増です。

 経営指標で見ると、経営効率を示す自己資本当期純利益率は6.67%で前年より1.63%上昇。経常的な利益水準を示す売上高経常利益率は2.34%で前年より0.37%高く、また総資本回転率は1.19回で0.05回高く、そして自己資本比率は32.93%で0.92%高くなっています。負債比率が減っているとはいえ203.71%と数値が高いことが気にはなりますが、詳しくは表を参照ください。2011年の東日本大震災の影響からの回復状況がうかがえるデータです。

 個別の業種別経営指標を見たい場合はTKCの経営指標(無料、登録必要)http://www.tkc.jp/clientcompany/bast/や50人以下のデーターでは日本政策金融公庫http://www.jfc.go.jp/n/findings/sme_findings2.htmlで見ると便利です。

表 中小企業(法人)の経営指標

「中小企業家しんぶん」 2013年 8月 25日号より