子どもの幸福度、子どもの貧困率

 2013年の暮れ、ユニセフの調査結果に人口問題研究所が日本の分を追加した「子どもの幸福度」が発表されました。先進国31カ国中で日本6位、生活リスクと教育では1位、住居と環境で10位、健康と安全で16位、物質的豊かさが21位(標準所得の半分以下比率14.9%、1位フィンランドは3.6%、最下位ルーマニア23.6%)となっています。

 大人の幸福度が最低なのに比べてはましというところですが、『平成23年版子ども・子育て白書』によれば、「最新の2010年国民生活基礎調査での相対的貧困率は、全体で16.0%、子どもで15.7%となっている。一方、子どもがいる現役世帯の相対的貧困率は、14.6%であり、そのうち、大人が1人いる世帯の相対的貧困率は50.8%、大人が2人以上いる世帯の相対的貧困率は12.7%となっている」となっています。また、「OECD加盟国の相対的貧困率によると、我が国の相対的貧困率はOECD加盟国30カ国中27位と高い水準となっており、特に子どもがいる現役世帯のうち大人が1人いる世帯の相対的貧困率が加盟国中最も高くなっている」として、シングルマザーの貧困率は大変厳しいものとなっています。物質的に不自由をさせない日本ですが、これからの若者世代は物質的に豊かではないとわかるデータです。

 中小企業で働き甲斐・生きがいをもって子育てできる環境づくりを一層強める必要を感じるデータです。

子どもの貧困率・子どもの相対的貧困率と剥奪率

「中小企業家しんぶん」 2014年 1月 25日号より