第1期同友会研修の実施―系統的な役員研修会【神奈川】

【変革と挑戦―各同友会の実践事例から】36

 各同友会の実践事例を紹介する「変革と挑戦」シリーズ。今回は神奈川同友会の系統的な役員研修会の実践と大分同友会の障がい者問題委員会の職場実習受入れ企業100社突破の事例を紹介します。

 神奈川同友会は、長年スポット的な役員研修会を重ねてきましたが、近年各同友会でも広がってきている系統的な役員研修会を今年度はじめて開催することができました。

 第1期同友会研修と銘打った本研修会の開催目的は、(1)神奈川同友会を深く知り、共通の理念を系統的に学ぶ。(2)同友会がめざす経営者像・企業像を知り、その実践課題を学ぶ。(3)グループ討論を通して同友会理念を深堀し、それぞれの企業経営に活かす。(4)同友会理念の下、中長期的な視点でのリーダーシップを学ぶというものです。

 7月と8月の土曜日を1日使い、それぞれ3講座で計6講座を設定。初年度は延べ49名参加し17名が修了(修了認定は全講座出席とレポート提出)しました。

 また会場は、第17回障害者問題全国交流会で問題提起をした横浜市立大学の影山摩子弥教授の協力で、同大学の校舎を利用、学ぶ場に相応しい環境で研修会に取り組むことができました。

 講座内容は以下の通りです。第1講「同友会の歴史と理念を学ぶ」、第2講「同友会がめざす企業とは」、第3講「人を生かす経営とは」、第4講「同友会がめざす社会や経済」、第5講「役員に求められる役割とは」、第6講「学びを経営と同友会に生かす」。講師は全て神奈川同友会の役員が担当し参加者と相互に学び合いました。

 参加者のレポートからは、「同友会の歴史に触れ、先輩方の苦労の上にこの会の活動がある事を知った。今後、自分がこの歴史をどのように伝えていくかを考えるきっかけとしたい」「役員として同友会運動を実践し、会社の業績を向上させ、まわりから認められる企業になることが他の会社に自信を持って同友会の良さをアピールできる事と改めて感じた」などの意見や感想が寄せられました。

 また、「同友会の運動と会社経営は車の両輪という事で、自社の経営改善と同友会での学びの実践が、時系列的に対比してみることが重要」とあり、同友会運動の真髄が深められる役員研修となりました。

 3月7~8日には中同協・役員研修会を神奈川で開催し、第2期以降も継続的に粘り強く取り組んでいき、神奈川同友会の組織を強固にするべく努力を続けてていく方針です。

「中小企業家しんぶん」 2014年 2月 15日号より