エネルギーシフトはエコノミーシフト~持続可能なローカル循環を【中同協新春幹事会】

 1月9~10日に中同協新春(第3回)幹事会が東京の中野サンプラザで行われ、45同友会から142名が新年を迎えた晴れやかな気持ちで参加しました。

中同協幹事会

 第1部は「地方創生とエネルギーシフト」をテーマにまず吉田敬一・駒澤大学教授から報告がありました。

 吉田氏は中同協の掲げた「エネルギーシフト」は「エコノミーシフト」であると指摘。「政府はグローバル戦略化でのアジア地域に重点を置いた企業内国際分業のグローバル循環を考えています。しかし、持続可能な地域づくりの土台はローカル循環です。地域資源を生かして地域で価値を生み出し、地域の商人の手で産業振興へつなげていく、そこではじめて持続可能な地域が築かれていきます。同友会企業の連帯が重要です。ぜひ会員の輪をさらに広げていってほしい」と報告しました。

 吉田氏の報告をもとに、同友会ごとの地域再生とエネルギーシフトへの課題を討論しました。

中小企業庁より激励あいさつ

 第2部のテーマは「中同協のあり方検討会と財政提起の意見交換会」。昨年6月から行われた「中同協の役割・組織・行事のあり方」検討会で議論されてきた中同協の現状と課題や中同協規約の改定などについて広浜泰久・中同協幹事長から問題提起があり、全体で議論しました。

 また、笹原繁司・中同協財務委員長から中同協の財政強化へ向けた分析を報告し、消費税率アップ問題と事務局の強化は各同友会においても同様の課題として各同友会に財政の議論を呼びかけました。

 1日目を通して、広浜幹事長から「経営指針をつくり定期的に採用して人材を育成するという実践をしている企業だからこそできる地域づくりがあります。多くの会員、経営者を巻き込みながら取り組みましょう」とまとめました。

 その後行われた新年会では、蓮井智哉中小企業庁企画課長が次年度の税制改正に触れながらあいさつ。参加者おのおのが新年に向けた抱負を話し合い懇親を深めました。

目標会勢5万名突破!

 2日目は第3部を「2015年度の重点方針について報告と意見交換」として、広浜・幹事長から来年度に向けた議案骨子の紹介があり、参加者に意見を求めました。その後、3月5~6日に開催される第45回中小企業問題全国研究集会など開催予定の全国大会について実施計画が開催同友会から報告されました。

 最後に、2019年7月の中同協50周年に向けた各同友会の目標会勢が5万9043名となり、中同協が目標とする5万名を大きく上回ることが報告されました。鋤柄修・中同協会長はそのことを受け「今日宣言された目標へ各同友会の奮闘を祈ります。地域を背負う覚悟を持ち、社会で役を担い活躍していきましょう」とまとめ、閉会しました。

「中小企業家しんぶん」 2015年 1月 25日号より