地域社会に果たす中小企業の役割とは 日本中小企業学会 第35回全国大会 開催

日本中小企業学会 第35回全国大会

 日本中小企業学会の第35回全国大会が10月3~4日、福岡大学七隈キャンパスで開催されました。

 1日目の「国際交流セッション」では、駒形哲哉氏(慶應義塾大学)、黄完晟氏(九州産業大学)をコーディネーターに、池仁勇氏(浙江工業大学中国中小企業研究院執行院長)、李浚僖氏(韓国中小企業庁中小企業政策局統括課長)が登壇。「地域社会に果たす東アジア中小企業の役割―現状と課題―」をテーマに、両国の中小企業や、それをめぐる政策の現況、課題が報告されました。

 2日目の「統一論題報告」では、大貝健二氏(北海学園大学)、本多哲夫氏(大阪市立大学)、大田康博氏(徳山大学)の3氏が、「地域資源活用」「自治体中小企業政策」「地域産業における市場創造」の観点から、中小企業が地域社会において果たす役割、可能性、現状における課題を報告。各同友会会員企業の取り組みも交えつつ、中小企業の実態や実践に迫る報告に、フロアも交えた活発な議論が展開されました。

 今回の大会では、統一論題のほか、「地域の中小企業」「中小企業と新規開業、新規需要獲得」「中小企業と事業承継」「海外進出中小企業の経営転換」「地域中小企業の経営」など、8つの分科会で計22本の自由論題報告が行われました。

 大会と並んで行われた会員総会では、2015年度の活動報告などが満場一致で承認されました。次回36回全国大会は東京の明治大学駿河台キャンパスでの開催が予定されています。

「中小企業家しんぶん」 2015年 10月 15日号より