【熊本地震】役員、事務局が一致結束し、一枚岩で復興へ!

全国同友会の連帯の輪を力に

 4月14日に発生した熊本地震は九州地域全体に大きな被害を及ぼしました。東日本大震災の教訓を生かせるように、熊本同友会へ1週間単位で中同協・岩手・宮城・福島の事務局が支援に入っています。4月25~30日に熊本に入った菊田哲・岩手同友会事務局長の通信を紹介します。

熊本同友会

 熊本地震は4月14日、16日の震度7強の地震以降、震度1以上の地震は1300回にも及びます。直下型のごく浅い深度で起きるものが多く、前触れなく「ズシン」と衝撃が何度も来るため、長い期間緊張が続くことによる、精神的な疲労が大きくなっています。

 そんな中、最初の地震から13日が過ぎた4月27日、正副代表理事会が行われました。小屋松代表理事の会社事務所の2階に熊本同友会正副代表理事と事務局12名が地震後、初めて集まりました。

 発災からこの間、全国からは支援物資や義援金が続々と寄せられ、参加した皆さんからは、各地からの支援の輪が大きく広がっていることに感謝の思いが語られました。それぞれが何らかの被災をしていることから、全国の連帯の輪を感じることは心強く、落ち込む気持ちを支えていただいたこと、皆さんが横にいるという安心感があったことなど、それぞれの受けた思いを語り合いました。

 各支部の現状報告では、地震直後から全会員を連絡し、直接声を聴いて要望をつかんできた西支部の取り組みが紹介されました。今後被災状況をもとに、支部でり災証明の発行手続きを代行する応援をしたり、企業再生へ向けた人的交流を行っていくなども検討されています。

 西支部に習い他支部でも全会員の丁寧な状況把握を第一に掲げ、全県で取り組んでいくことが話し合われました。また弁護士や社労士など専門家を交えての支援策を検討している政策委員会の取り組みも紹介され、全員が被災者という環境の中、「経営に関してどんなことを聞かれても応えられる体制をつくろう」と万全の準備をしていることも紹介されました。

 最後に「われわれは決して地震に屈しない。1社も事業継続をあきらめさせない。今こそ連帯し進もう」「役員、事務局が一致結束し、復興へ向けて1枚岩で望もう!」と決議しました。「熊本、がまだす(がんばる)バイ!」。全国の同友会の連帯の輪を力に結束した正副代表理事会となりました。

熊本同友会会員の安否・企業の被害状況(2016年5月9日現在)

 全会員数十22名中830名の安否・被害状況が確認されています。

 そのうち、倒壊5件、半壊60件、一部損壊100件。営業中止(現在再開しているものあり)40件、設備被害98件、商品被害72件、備品被害112件となっています。

「中小企業家しんぶん」 2016年 5月 15日号より