地域経済循環分析ツールを活用しよう

 環境省では、今後のめざすべき社会像として「地域循環共生圏」を掲げています。各地域が地域資源を生かして自立・分散型の社会を形成すると同時に、地域間で補完し支えあうという考え方です。

 地域内の資金の流れがどのようになっているのかなどを知るため、環境省では「地域経済循環分析」自動作成ツールを環境省のホームページに公開し、誰でも使えるようにしています。ツールをダウンロードし、任意の自治体を選択すれば、市町村ごとの「産業連関表」と「地域経済計算」を中心として複合的な分析を自動で行ってくれます。

 同友会で運動している中小企業憲章・条例推進や環境経営・エネルギーシフトなどの取り組み、各支部活動における地域づくりの観点からかなり参考になるデータです。

 実際に新潟市でダウンロードしてみました。5分ほどで51枚にも及ぶパワーポイントのスライドが自動生成されました。地域の所得循環構造や地域の売上(生産額)、粗利益(付加価値)、産業構造分析、賃金・人件費(雇用者所得)などの分析がでます。また地域のエネルギー消費、エネルギー生産性、CO2排出量分析が続き、地域の概況として、人口の将来動向や年齢別の人口構成などがでます。

 データから生産・分配・支出・エネルギーについて地域の特徴がでるなど大変利便性のあるものです。みなさんの市町村でもデータを見てみてはいかがでしょうか。

例 新潟市の所得循環構造

出所:環境省「地域経済循環分析」自動作成ツールより

http://www.env.go.jp/policy/circulation/index.html

「中小企業家しんぶん」 2019年 12月 25日号より