人間尊重の経営で幸せの見える社会づくりを 全県例会・第63回定時総会開催(神奈川)

 神奈川同友会は4月22日、ロイヤルホールヨコハマを会場にオンラインを併設して全県例会・第63回定時総会を開催し、180名が参加しました。

 冒頭、主催者を代表して渡辺學・代表理事が「大小さまざまな木(会社)が集まることで、豊かな森(地域)をつくっていきたい」とあいさつ。臨席した来賓からも、神奈川同友会への期待が込もった熱いコメントが寄せられました。

 第1部では、2025年度の活動総括および決算報告とともに、新年度の活動方針や予算案、役員体制などが提案され、すべての議事を満場一致で採択しました。

 第2部は特別講演。「冤罪との戦いと経営者の使命~大川原化工機事件から学ぶ、組織の誇りと社員を守る覚悟」と題して、大川原化工機(株)代表取締役社長の大川原正明氏が講演を行いました。噴霧乾燥機の国内シェア70%を誇る同社は、「平和で健康的な社会作りに貢献する」という理念のもと、創業以来「平和への誓い」を貫いてきましたが、2020年、生物兵器に転用可能な機械を無許可で輸出したとして、社長ら3名が逮捕・起訴されました。後にずさんな捜査内容が明らかとなり、社会に大きな衝撃を与えたえん罪事件です。拘留期間は11カ月にもわたり、その間に同社の売り上げは従来の6割ほどまで落ち込みました。それでも会社を維持できた理由について大川原氏は、「日頃から、社長や上司の指示・命令に対して、自分で考えて納得できなければ行動しなくてよいと伝えている。長期間かけて自立的な社員たちが育ってきた結果だ」と語り、参加者たちは同氏の壮絶な経験に聞き入りました。

 グループ討論では、「理不尽な経営危機に直面した際、経営者としてどのような行動をとるべきでしょうか?」「日頃からどのような信頼関係を築いておく必要がありますか?」をテーマに、経営者としてあるべき姿勢や社員との関係などについて大いに意見交換しました。

 その後、第3部の懇親会で交流を深め、神奈川同友会2030年ビジョンの達成に向けてさらなる運動の前進を誓い合い、閉会しました。

「中小企業家しんぶん」 2026年 5月 5日号より