今号では千葉同友会千葉西支部長である森孝司氏に話をお聞きしました。
―はじめに千葉市についてお伺いします。
森 10年前に全国12番目の政令指定都市になりました。東京のベッドタウン、京葉コンビナート、千葉港は最近、東京湾のほかの港より活気があるようです。千葉市とは直接関係はありませんが、成田にある空港が東京国際空港で、浦安にあるテーマパークが東京ディズニーランドであることは、よく笑い話に出ます。
―森さん自身の同友会とのかかわりは。
森 同友会に入る前はとても傲慢(ごうまん)で自己中心的であり、会社を私物化していました。経営指針づくりがきっかけで、幹部の1泊研修を行うようになり、「社長は言ってることとやってることが違う」など、初めて私への遠慮のない批判が出るようになりました。
同友会の仲間から「何を言われても我慢して受けとめろ」とアドバイスされていましたから、最後まで我慢して聞き、おかげでムードが良くなっていきました。
また経営理念をめぐって「われわれは何を求めて生きるのか」「幸せとは何か」などについてじっくり討論したことで社員の姿勢は大きく変わり、社員が自分の仕事に誇りと自信も持てる会社づくりが進んできました。
―支部活動の特徴は。
森 当たり前ですが、例会を大切しています。プレ報告会(リハーサル)の案内は全役員に出され、自主参加ですが、報告に対してかなり厳しい意見が出され、報告者にとっても大事な気づきの場となっています。
他にサブ例会として、経営革新支援法の勉強会と「いろりの会」があります。前者は厳しい経営環境を乗り越えるための経営改善の勉強、後者は当社の社宅を使って、1泊で悩みを出し合い励ましあうものです。
―役員会はいかがですか。
森 率直に意見を交わせる明るい雰囲気です。中心役員の皆さんが経営指針セミナーを修了していることも力になっています。
例会委員会、組織委員会、広報委員会が自主的に活動しながら、連携もよく取れていて、支部活動を支えています。
―今後の抱負、課題は。
森 2005年度には2000名の千葉同友会にしようということが確認されていますので、当支部ではまず、今年度末までに145名の会員数にしたいと考えています。
そのためにも同友会らしい企業づくりのために学びの場の一層の充実をはかりたいと思います。
▼千葉西支部の概要
支部設立 1995年(それまでの千葉支部が東西2支部に分割)
会員数 126名
役員数 25名
対象地域 千葉市(人口90万3000人、企業数約8900社)
「中小企業家しんぶん」2002年9月15日号より