同友会で学ぶことが経営者の仕事に 高松第5支部(香川) 高松第5支部長 宮内 和彦氏((有)リフォーム夢屋 社長)

―高松市の特徴は。

宮内 昔から〝支店経済〟と言われ、大企業の支店が軒をそろえ、以前は自然に人が集まってくる地域でしたが、瀬戸内海に3つの橋が架かって以降は、だいぶ様子が変わってきているようです。県や市も意識的に観光に力を入れ始めています。讃岐うどんがちょっとしたブームになっているようで、土曜、日曜は県外からのお客が殺到して、評判の店は地元の人が入れない状況です。設立2年で上場を果たしたうどん屋さんもあります。

―同友会とのかかわり方は変わってきましたか?

宮内 入会は7年前、創業した年に入りました。経営者の知り合いが全くいなかったので、多くの経営者と知り合いになりたくて入会しました。しばらくの間は、自分の経営と同友会は別のもので、いわば同友会ごっこをしていたようなものでしたね。自社の経営については自分からは語らず、講演を聞いて「よかった」という程度でした。

 変わり始めたのは、会員の経営体験報告を何度か聞いて、皆さんが弱点も率直に報告する姿に触れるようになってからです。学び方、感じ方が変わってきました。経営指針セミナーはまだ受けていませんが、「同友会理念の体現者」と言われる方々の経営指針を見せていただき、何とか自分で作り始めたところです。本当に同友会は知識の宝庫だと思います。

―支部活動の特徴を。

宮内 イベントには人が集まるのに、例会にはあまり集まらないという体質を変えるため、この九月から11月にかけて3回連続で「同友会を知る勉強会」を開いています。何のために同友会に集まっているのか、もう一度確認しようということです。

 同友会で学ぶということが、経営者としての仕事として位置づけられるような組織にならなければいけないと思います。

―今後の抱負は。

宮内 支部会員にとって実になる学び、学んだことを自社に持って帰れる学び、そんな学びができる例会を作りたいです。そうでないと会員の減少には歯止めがかからないと思います。本来、同友会は厳しい経営環境の中でこそ、経営者のニーズにこたえることができ、伸びるはずです。

 なれあいの討論ではなく、深い所まで話し合える討論で、時代の変化に合ったレベルの例会を作っていきたいと思います。例会の充実度は役員の思いの強さに比例します。そういう点で、これまで支部長として今一つ思いが入っていなかったと反省しています。

▼高松第五支部の概要
設立 1981年
会員数 83名
役員数 37名
対象地域 高松市内(高松市内に紹介者ベースの所属で第1~第9支部ある)

「中小企業家しんぶん」2003年 11月 15日号より