【富山】本質探る学び

本質探る学び

 同友会と企業の後継者をはぐくむ場として、24同友会1900名を超える会員が参加して青年部活動が行われています。本紙では各地の青年部の活動を月1回のシリーズで紹介します。

富山同友会青年経営者懇話会 会長 甚内 豊久氏

 富山同友会の「青年経営者懇話会(略称=SEIKON)」は、会員の体験報告・セミナー・懇親会などを通し、まじめな話を本音で、気軽に、とことん語り合うことを重視しています。

 自己満足に陥らないよう絶えず問題意識をもち、物事の奥にある本質を探るため「それはなぜ?」という問いかけを大切しています。

 ですから、準備には時間をかけ、お互いの意見に対し、しばしば厳しい議論を交わしています。会員数もこの2年間で26名から42名に増えてきており、出会った熱い仲間は生涯のライバルとして付き合っていけそうです。

 振り返ると、3年前に県の研究集会で後継者問題の分科会を担当したことが、活性化のキッカケになったと思います。

 立教大学の山口先生からは多面的に物事を見ることを、例会報告者にお招きした臼井社長((株)デルタ自動車教習所、京都同友会)からは「経営者として自社にどうかかわっていくのか」を提起され、人として“自立”するとはどんなことかを絶えず問いかけ合ってきました。

 会長になって2年。当初、民主的に運営しようと皆さんに意見を求めてやってきましたが、お世話役だけになっている状況がありました。富山弁で言うと、「うまいこといいの、ごっつお(ごちそう)くい!」です。

 つまり、方向性を示さずに良い所どりをして、知識は増えたもののなかなか自社での実践が伴っていませんでした。さらに、経営者という以前に、「1人の人間としてどうなのか? どうしたいのか?」明確になっていない現実にぶち当たっています。本当に気づきと反省の連続です。

 日々、いろいろな葛藤がありますが、周りを変えることはなかなかできません。自分と自分の未来を変えるように、自信を持って行動していきたいと思っています。

((有)日広建機 営業部長)

富山同友会「青年経営者懇話会(SEIKON)」
設立 1981年
会員数 42名(同友会会員36名、会員企業の後継者または幹部6名)
対象 45歳以下

「中小企業家しんぶん」2003年 1月 5日号より