【兵庫】存在意義は「未来への投資」

存在意義は「未来への投資」

兵庫同友会青年部 幹事長  賀川 正宣

 兵庫同友会青年部は1992年8月に設立しました。設立前の研修会では、現代表理事から、「5年後、10年後に同友会や自社を背負って立つ人材を目指さなあかん。あんたら何甘っちょろいことをやっとんねん!」と手厳しい研修を受け、悔しさに涙する会員もいたと聞いています。

学びの1ページ

 私はその1年後の93年5月に入会しましたが、経営者としての学びの1ページは間違いなく青年部です。

 当時、設備工事業から携帯電話販売を手がけ、経営については手探りの状況でしたが、青年部のセミナーで経営を学び、同じ境遇の若き経営者との夜を徹してのバトルトークは、経営者としての自覚を得ることができました。

「歩」を「金」に

 今年度、兵庫の青年部は3つの存在意義を唱えて、毎月例会を開催しています。
 ・「創業者問題」の解決。
 ・「本会の横軸組織」への足がかり。
 ・不純な動機で、「歩(ふ)を金(きん)」にする。
 この3つの柱です。

 創業者問題とは後継者問題の逆です。どうしても家を継がないといけない問題。横軸組織とは今の縦割りの本会支部組織をもっと有機的な組織にしたい。そして、今はまだ歩である自分たちが青年部に在籍している間に金になろうということです。

 同友会の5年後、10年後を担うためには内部の障害に時間を割くのではなく、もっと外部とのかかわりを大事にすることだと思っています。

 日本全国に目を向けていきたいと、全国の大会にも積極的に参加するようにしています。

 時代は大きく変化しました。この10年、大きすぎる変化です。

 時代が変わったのだから組織の仕組みも大きく変わらないといけない。そう思うのです。縦割りではない、オープンな組織。県下はもちろん、全国に目を向けた活動。日本中の成功例の情報の収集、そして情報発信。学生を含めた若き起業家の育成。

 全国の青年部の諸問題を意識しながら、10年後の兵庫同友会、兵庫経済の未来は間違いなく私たち青年部にかかっていることを肝に銘じ、「未来への投資」という存在意義を明確にして活動し続けて行きます。

((株)エヌエスケーケー社長)

兵庫同友会青年部
設立 1992年
会員数 48名(同友会会員37名、会員企業の後継者及び幹部11名)
対象 42歳以下

「中小企業家しんぶん」 2004年 2月 5日号より