第35回青年経営者全国交流会に935名が参加

みんなちがってみんないい

社員一人ひとりの違いを生かそう

 9月13~14日、第35回青年経営者全国交流会(中同協主催)が山口県下関市で開かれ、46同友会から935名が参加しました。今回のテーマは「みんなちがってみんないい~人間尊重の経営は“共育”を原点に」。14の分科会と映画鑑賞などから学びました。

 関門海峡をはさんで対岸に九州を望む、メイン会場の海峡メッセ。山口同友会の面々が晴れがましく、全国からの仲間を迎えました。

 1日目は14の分科会に分かれての学びあい。各地の青年経営者の経営体験をベースにした分科会のほか、「中小企業憲章」「金子みすゞ」「吉田松陰と高杉晋作」「ふぐ市場見学」などの分科会も設けられました。

 参加者は「何のために生きているのか、何のために経営するのか真剣に考えます」「経営指針は成文化しただけでは会社は変わらない、社員を巻き込んで実践し続けることが大切であることがわかった」など、新しい課題追求への意欲をわき立たせました。

 懇親会は、金子みすゞの詩に曲を付けて歌う「ちひろ」ミニコンサートで開幕。松本浩之実行委員長が、全国から集まった仲間への連帯のあいさつを送りました。吉岡輝生西中国信用金庫常務理事が来賓としてあいさつ、冷泉憲一山口県商工会議所連合会専務理事が乾杯の音頭をとりました。テーブルには、全参加者分のふぐ刺しが小皿に盛られるという実行委員会の配慮も。

 2日目全体会はまず、山口同友会の金巨功代表理事が「最大のおもてなしは、会員増強目標を達成することという思いでやってきた」と歓迎のあいさつ、鋤柄修中同協会長が主催者を代表してあいさつを行いました。また、臨席の8名の来賓の中から、西村亘山口県副知事、江島潔下関市長、福田浩一山口銀行頭取が、同友会と中小企業への期待を込めたあいさつを送りました。

 続いて、金子みすゞ研究家の木原豊美氏とプロデューサー山本末男氏による対談が行われた後、映画『ヘレンケラーを知っていますか』が上映されました。盲聾の障害を持つ女性とリストカットを繰り返す少年の織りなすドラマに、会場は涙を拭う多くの姿が。「私にも美しい心があった」(参加者)と感動を呼びました。

 最後に、まとめに立った広浜泰久中同協幹事長は「みんなちがってみんないい。社員一人ひとりの違いを生かし切りましょう」と述べ、来年の交流会を担当する岩手同友会の村松幸雄代表理事のあいさつで幕を閉じました。

「中小企業家しんぶん」 2007年 9月 25日号から