中小IT経営力大賞~大賞を会員企業が受賞

大賞―ヤマサキ(広島)、優秀賞―日本ジャバラ工業(兵庫)・会宝産業(石川)

 「中小企業IT経営力大賞」の審査結果が2月12日に発表され、大賞(経済産業大臣賞)は、広島同友会会員で化粧品製造販売会社の(株)ヤマサキなど3社が受賞。優秀賞では、日本ジャバラ工業(株)(兵庫同友会会員)、会宝産業(株)(石川同友会会員)など11社が受賞しました。

 優れたIT経営を実現し、かつ、ほかの中小企業がIT経営に取り組む際の参考となるよう、経済産業省が2007年度に創設した制度で、429件の応募のうち、22件が選ばれました。

 大賞を受賞したヤマサキは、「受注・製造・販売の業務フローにおいて各業務のIT活用がそれぞれに高い成果を上げ、全体最適につながっている。たとえば、通販部門においては電話やファックスをコンピューターシステムに統合するCTIシステム導入により、オペレーター対応能力が1日600件から1500件へと向上」するなど、「現時点でのITを最大限に利用し、効果を発揮していることが総合的に評価」されました。システム開発にあたった同社社員の小田原貴樹氏も特別賞を受賞しています。

 優秀賞を受賞した日本ジャバラ工業は、「各業務プロセスから得られる情報を一元管理・分析し、そのデータが新製品・新サービス企画へとつながっていく仕組みを構築」しました。

 同じく優秀賞を受賞した会宝産業は、「中古部品の標準化に取り組むとともに、自社開発した在庫・仕入・販売・生産管理などが連動した『KRAシステム』により全国に点在する自動車解体業者の車両および部品の在庫情報を一元管理し、海外展開までできる共同受注体制を構築」しています。

「中小企業家しんぶん」 2008年 4月 5日号より