仲間増やし、地域をつくる大切さ実感【中同協第10回役員研修レポートより】

第10回中同協役員研修会レポートより

 5月29~30日、第10回中同協役員研修会が北海道札幌市で開催されました(報道記事はこちら)。仲間を増やし、地域をつくることの大切さを多くの参加者が実感し、そのことをレポートにも記しています。2人の参加者のレポートを紹介します。

自身の成長と地域の仲間の幸せを

小林牧場 代表 小林靖夫(北海道)

 私は十勝の池田町で酪農をやっている、一農業者です。今回の研修会に参加して思い知らされたことはとてもたくさんあります。

 人が幸せに生きるとはどういうことか。今住んでいるところで人生を過ごしていて幸せか、満足しているか。そして何ができるか、何をやることが大切かを考えさせられた研修会でした。

 “良い会社をつくろう”“良い経営者になろう”“良い経営環境をつくろう”という同友会の3つの目的の達成をめざすことだけについても、できないことの言い訳をする自分が恥ずかしくなりました。

 地域へ帰り、今回いただいた情熱と勇気を自分に言い聞かせ、毎日の出会いやチャンスを生かして、自分自身の成長と地域の仲間の幸せにつなげていきたいと思います。

 知らないことを知るうれしさ、そして出会いに感謝します。講師の皆さんと同友会に、「ありがとうございます」。

多くの仲間と地域づくりを

(株)加藤設計 社長 加藤昌之(愛知)

 経営者の学びの場として選んだ同友会もすでに在籍20年を超えました。その間、「自主・民主・連帯」や「3つの目的」など、自分ではかなり同友会の理念をわかっていると思っていました。しかし今回の研修会では、それらがどのような歴史的背景から生まれ、先輩方の苦悩の上に構築されたかを深く学ぶことができた。

 その根底にあるのは、真の人間愛であり、論理的に裏付けられた愛に始まり、地球規模にいたる人類愛ともいえる広大なものであることがわかった。それを役員として会員にレクチャーするには、自己能力不足。私としてできることは、日ごろの同友会活動の中で、同友会のめざすバックボーンを理解した上で、活動し伝えることだと思います。

 まず、自社が良い会社となり、地域にとってかけがえのない会社をめざし、経営者として人間力を高め、他者の利を考え、その先に地球規模の理想を描くことができる経営者となりたい。

 その上で、自分を取り巻く環境を変える影響力を育てていきたい。

 以上のことを実現するには、同じ志を持つ同友会の仲間と共に高めあっていくことが必要です。より多くの仲間を増やしていくことで、より早く達成に近づけたい。

 日々、地域の人々と豊かに暮らしあえる社会はとてもすてきなことと思います。そのことを地域に広げ、世界に……。理想と志は大きいほどやりがいが生まれ、エネルギーがでます。

「中小企業家しんぶん」 2008年 6月 15日号より