東京一極集中に対応 東京同友会がビジネスセンターを開設

 東京同友会が、他の同友会会員企業とその東京支店を対象とした「東京同友会ビジネスセンター」を9月から開設しました。

 この取り組みは、東京同友会の第6次中期ビジョンで近年、急速に進行する東京一極集中に対応する取り組みとして具体化したもの。当面は東京同友会の例会への各同友会会員の参加や、東京進出の相談窓口を開設しながら、各地会員のニーズと状況を把握し、より具体的な取り組みにつなげていく予定です。

 東京同友会事務局へは、すでに各地から多くの相談が寄せられています。これまで、地方の独自ブランドの野菜を築地市場の問屋に紹介したほか、マーケティングのためのサンプル先の紹介、製造メーカーの東京進出へのアドバイス、東京でのパートナー探し、進出検討段階での予備知識の収集から進出のためのテナントや業者の紹介などを実現。

 また、会員の東京出張の機会をいかした東京同友会の例会への参加受け入れや支店長の東京同友会への加盟など、さまざまな要望に対応しています。

 真剣に経営を学んでいる同友会の仲間という信頼のベースがあることが、コーディネートしていく上で大きな力となっています。

 ビジネスセンタープロジェクト担当理事の古仲裕二氏((株)茜コーポレーション社長、東京同友会理事)は、「各地の優良企業のサービスや商品を東京の巨大市場とコーディネートしていくことで、一極集中していくエネルギーを逆に都市部から地域へと返していくことができる。同友会会員間の信頼のネットワークは、全国の中小企業が地域で元気に活躍する力にきっとなるはず。最初は小さな取り組みではあるが、じっくりと育てて生きたい」と話しています。

 ビジネスセンターへのお問い合わせは、東京同友会事務局(TEL03―5953―5671)まで。

「中小企業家しんぶん」 2008年 9月 15日号より