若者に魅力ある企業づくりを 福井同友会が学校関係者と懇談

会内外50名が、「人材の育成と地域定着」をテーマに懇談した

 福井同友会の社員共育委員会では8月7日、「人材の育成と地域定着」をテーマに学校関係者と懇談会を開きました。

 当日は、会場の福井工業大学に県内の職業系高校4校、大学1校を始め、県の労働政策課、ジョブカフェ、地域労使支援機構も参加。会員を含めて50名を超す盛会の中で、学生や若者を巡る就職環境の理解や人材育成について意見交換を行いました。

企業と学校の日常的な関係づくりを

 高校側は、「職業系高校も進学率が高くなり、就職希望の絶対数が少ない。しかし、就職となれば地元志向が圧倒的に高い」「これまでは保護者の意向が強く働き、地域の就職でも大手志向が強く、学校の就職指導も難しい面があった。しかし、近年の離職率の高まりもあって、最近は学生の適性を考えた流れになっている」「一方、学校側も地元中小企業の良さをまだまだ知らないところがある。企業側も学校訪問やインターンシップなどを通じて、日常的な関係づくりを進めて欲しい」、などと述べました。

基礎的人間力を身につけた人材を

 会員企業からは、「学生の基礎的学力不足がある。やむなく1から教えている」「仕事に必要な技術は企業の中で教える。特段の技能は必要としない。ベースとなる基礎的人間力をしっかり身につけさせて欲しい」などの意見が出されました。

 まとめとして、「若者にとって魅力ある企業づくりの努力と最終的な人材育成の責任は企業が担う」を確認しました。

「中小企業家しんぶん」 2008年 9月 15日号より