いい会社をつくりましょう―この経済状況を仲間と共に乗り切ろう 【茨城】

 茨城同友会の第24回定時総会が、茨城県知事などの来賓の出席のもと、4月16日に開かれました。

 総会審議では、第23期の活動結果を振り返り、第24期の活動方針を決め、「会員数350名をめざし、この経済状況を仲間と共に乗り切ろう」と誓い合いました。

 第2部の記念講演会は、「かんてんぱぱ」で有名な伊那食品工業(株)(長野県)の塚越英弘専務が「いい会社をつくりましょう」をテーマに講演し、一般参加者も含めた約150名が参加しました。

 伊那食品の社是は、「いい会社をつくりましょう」です。キーワードは「みんなでやる」。残業がある時は、担当部門の社員だけでなく全社員が残業をします。お互いが助け合う「結」の精神です。数値目標もノルマもなく、営業会議でも数字の話は出ません。塚越氏は、「利益はあくまでも結果であり、目的ではない。急成長ではなく、自然体でなだらかに成長する“年輪経営”の結果としての利益であり成長」と言い切りました。全社員が毎朝、自発的に社内外の掃除をしているのも「『いい会社をつくりましょう』という社是を理解して実践しているからだろう」と塚越専務は語ります。

 会社の目的は、「人件費を増やし、社員の給料を増やすこと」「社員の幸福を通じて、社会に貢献すること」など、経営の目的を深く考えさせられる講演でした。

「中小企業家しんぶん」 2009年 5月 5日号より