1人で悩まず、仲間と共に―21世紀型企業づくりと地域づくりは一体~定時総会【奈良】

 4月22日、奈良同友会第23回定時総会が開かれました。「一人で悩まず、同友の仲間と共に」と総会参加を呼びかけ、支部・ブロックにもその呼びかけが広がり、奈良同友会はじまって以来の160名を越える総会参加者で、元気に2009年度がスタートしました。

 未曾有の世界的な不況の直撃を受けるなか、奈良同友会では、中同協から出された「緊急アピール」に奈良同友会の文書をつけ、全会員にFAXを送信。そして「企業存続のため経営改善に全力で取り組もう」を真に実践するために、奈良同友会として何が必要かを議論しながら定時総会の内容を決めていきました。

 1つの柱は、「経営崩壊の危機~私たちは何をすべきか!~同友会の半世紀の歴史と実践に学び、4万人の仲間と経営に挑もう!~」と大野栄一氏((株)大栄電機工業・代表取締役・中同協経営労働委員長)による基調講演を受け、グループ討論を行いました。

 もう1つは、奈良県知事荒井正吾氏による「奈良県経済と県民のくらし」と題した講演。昨年制定された「奈良県中小企業振興基本条例」の制定過程では、同友会では奈良県商工労働部と毎月のように懇談会を開き、当初あった行政と中小企業家の間の壁も解け、「地域経済の発展を願う思いは同じ。情報を共有し、一緒にできることを1つずつ広げていきましょう」と理解が進み、知事の総会での講演が実現したものです。

 2つの講演を通して、「21世紀型企業づくり」と「地域づくり」は一体のものであり、私たち中小企業家の果たす役割が大きいことを改めて学びあうことができました。

 最後に、「私たち中小企業家は、新しい時代の『国民や地域と共に歩む中小企業』として、企業規模の大小を問わず反社会的、反国民的な企業活動を戒め、高い水準で国民や地域の期待にこたえられ、地域経済振興の担い手として活躍する決意であることを宣言する」の総会宣言を、全員で採択しました。

「中小企業家しんぶん」 2009年 5月 15日号より