人に必要とされ働くことが何より幸せ【東京・障害者委員会】

「人間の究極の幸せとは」日本理化学工業(株)の大山泰広会長が報告

 「人に必要とされ働くことが何より幸せ」―50年前から障害者雇用に取り組み、現在では社員の7割が障害者という日本理化学工業(株)の大山泰広会長が、東京同友会障害者委員会5月例会で報告しました。

 これは、7月9~10日に東京で開かれる全国総会のプレ例会として、会外にも広く参加を呼びかけ開かれたもの。当日は、会員をはじめ障害者支援機関や行政、学校関係者など約160名が参加しました。

 大山氏は、「1962年に養護学校の先生から、『もし地元の東京で働く場所が見つからなければ、どこか地方の施設で一生働くことも知らずに生きることになってしまう』と言われ、2人の少女の実習を受け入れたことがきっかけ。一心不乱に働く彼女たちの姿に心打たれた社員たちが、ぜひ彼女たちを採用してほしいと言ってきた。そのうちの1人は、勤続50年の今も働いている」とし、「人間の究極の幸せとは、ほめられ、必要とされ、役に立つこと。それが働くということであり、本当の幸せは施設にではなく、企業にあると考えている」と話しました。

 報告を受け、「社員がほめられ、役立ち、必要とされる職場づくりの取り組み」をテーマにグループ討論を行いました。

 日本理化学工業(株)は、いま話題の「『日本でいちばん大切にしたい会社』(坂本光司著、あさ出版)でも紹介されている会社です。

「中小企業家しんぶん」 2009年 6月 25日号より