地域経済を支える力に【東日本地区代表者会議】

 東日本地区代表者会議は6月18~19日、秋田県「たざわこ芸術村」で行われ、17同友会と中同協から60名が参加しました。

 1日目は、「内外情勢の変化をどうとらえるか、日本経済の進むべき道と同友会の役割」と題して、吉田敬一・駒澤大学経済学部教授が講演。吉田氏は、「今回の大不況は日本経済の構造転換のシグナルであり、量的成長(豊かな社会を求めて)から質的成熟(幸せを求めて)への転換が求められており、その変革のシナリオが中小企業憲章である」としました。

 2日目は、「中小企業憲章草案に学び、地域力強化をどう展望するか」と題して、瓜田靖中同協政策局長が報告。つづいて、「岩手・気仙支部に学ぶ、地域経済を支える力となる企業経営と同友会の姿」と題して、菊田哲・岩手同友会事務局長のコーディネートで、岩手同友会副代表理事・気仙支部長の田村滿氏と岩手同友会共同求人委員長・気仙支部幹事の河野通洋氏が報告しました。

 両氏は、地域の出生者数が目に見えて減り、人口が減少することにより、「地域が滅んでしまう」という強い危機感を抱き、20歳代の組織活性化委員が地域のすべての会社・商店を訪問し入会を勧め、会員を急速に増やしていることなど気仙支部の取り組みを感動的に報告しました。(本紙7月5日号8面参照)

 討論では、人が残る地域づくりと同友会づくり、中小企業憲章・振興条例制定運動の意義など活発な論議となりました。

 最後に、宮城同友会代表理事の佐藤元一氏が、「東日本地区として17同友会が一堂に会する最後の代表者会議にふさわしい充実した内容となりました。待ったなしで同友会の出番です。成果を生み出し、5年後に再びこの地に集まりましょう」と2日間をまとめ、謝辞を述べ、結びとしました。

「中小企業家しんぶん」 2009年 7月 15日号より