『中同協40周年記念誌』発刊 時代を創る企業家たちの歩み II

40年間の実践で深まってきた同友会理念

 『中同協40周年記念誌~時代を創(つく)る企業家たちの歩み[2]』が7月9~10日、東京で開かれた中同協設立40周年記念の中同協第41回定時総会にあわせて発刊され、総会参加者全員に配布されました。

 この『40周年記念誌』の特徴は、「同友会運動発展の中で同友会理念がどのように深められたかを歴史的経緯を含めて整理・編集した」ことです。一方、通史的役割は、10年後の「50年史」に譲るとしています。

 『40周年記念誌』では、同友会理念といわれる「3つの目的」「国民や地域とともに歩む」「自主・民主・連帯」が、同友会の創立精神に基づきながら、運動の実践を通して築かれてきたことが示されています。さらに、「自主・民主・連帯」の深い意味の解釈は、同友会の「人間尊重」「労使見解」「自主・民主・連帯」が有機的に結合していることを明らかにしています。

 『中同協30年史』の編集を担当した大林弘道・神奈川大学教授は、『40周年記念誌』発刊に寄せて、多くの中小企業団体がこの10年後退を余儀なくされている中で、同友会だけが最高水準に会勢を伸ばしていることを紹介しながら、昨今の経済危機が日本経済を直撃している中で、「同友会運動のこれまでの歴史と理念が、解決の道標(みちしるべ)になるはず」とし、「中小企業家同友会の会員のみならず、多くの中小企業に携わる人々に、『中同協30年史』と併せお読みいただきたいとも希望しています」と、発刊の辞を寄せています。

「中小企業家しんぶん」 2009年 7月 15日号より