「学びをもっと深めたい」~同友会大学「大学院」を開講-「金融論」で全5講【沖縄】

 沖縄同友会は7月25日、沖縄産業支援センターにて同友会大学「大学院」を15名の受講生で開催しました。大学院は同友会大学の卒業生を中心に3年前から「学びを深めたい」との要望の声があり、待望の開講となりました。

 講義は全5講で、専攻学は「金融論」。講師に沖縄県信用保証協会前専務理事の吉田勝正氏(ライトコンサルタント・代表)を迎え、第1講「現在の金融問題(融資)に対するフリートーキングでの論点整理」、第2講「中小企業の与信審査のチェックポイントと信用格付け」、第3講「金融検査マニュアル別冊(中小企業融資編)と中小企業経営のあり方」、第4講「信用保証協会のしくみと有効活用・事例研究」第5講「危ない兆候のある企業の観察方策」と各講義テーマを設け、学びを深めます。

 入学式で比嘉ゑみ子代表理事(やんばるライフ専務)は、「同友会は学び合いで企業を発展させる団体。大学院で自らの質を高めましょう」とあいさつ。受講生を代表して新城恵子副代表理事((株)アイリスエステサロン社長)が「金融環境の変化が企業の倒産などに一気に影響してくることを実感している。企業が銀行にどう評価され、政策がどう変わればどんな影響があるのか学んでいきたい」と抱負を述べました。

 40年以上にわたり金融機関で勤務してきた吉田氏は「企業は大海原のささ舟のような存在。金融政策や銀行業務を知り、資金繰りや企業経営に役立てて欲しい」と受講生にエールを送りました。

 第1講では、フリートーキングで中小企業が抱える金融機関との付き合い方の悩みなどを聞き取り、「経営者は自社を知るためにも、銀行の審査を受けたほうがいい」「企業は銀行を財布代わりに使えるくらいになるべきだ」とアドバイスもありました。

 卒業資格は、5講中3講以上の出席と卒業論文の提出です。

「中小企業家しんぶん」 2009年 9月 5日号より