【2009全国共同求人交流会】若者がいきいき働く企業に

 「若者がいきいき働く企業づくりで地域の未来を拓く」をメインテーマに、2009全国共同求人交流会(中同協主催)が12月3~4日、岡山市内で開かれ、23同友会と中同協から70名が参加しました。

 1日目は、まず土井章弘・岡山同友会代表理事が岡山同友会の実践を報告。中期ビジョンに基づき、共同求人・経営指針・社員教育が一体となった活動を追求してきた経過を説明。続いて松尾正男・ダイヤ工業(株)社長(岡山)が「人を生かし、発展する企業風土づくり」のテーマで報告しました。

 松尾氏は、岡山同友会の共同求人活動や社員共育大学、経営指針成文化研修会などに参加し、自社で三位一体のものとして取り組んできた様子を語り、「人の採用は事業活動の根幹」とその重要性を強調しました。 2日目は、倉敷市立短期大学保育学科・専攻科教授・学生部長の秋川陽一氏(保育臨床専攻)が、「今の学生気質とその背景~多様な価値観を持つ学生とどう向き合うか~」をテーマに記念講演を行いました。

 秋川氏は、新自由主義に基づく「構造改革」と昨年来の金融危機という経済状況が学生の中に「経済的格差」のみならず「希望格差」「夢格差」まで生み出していると指摘。社員一人ひとりを人間らしく育て、皆が充実感・生きがいをもてる企業にすることを前提に、一人ひとりと向き合い、その人の価値を認めることの重要性を解き明かしました。

 グループ討論では「今の時代の共同求人活動の意義」や「今の若者を育てられる企業になるために何が大切か」などを論議。最後に、前田幸一・中同協共同求人委員長は、「地域の人を育て、地域を活性化させるのは、まさに中小企業の役割。またそれは中小企業憲章制定運動そのもの。共同求人活動を通じて、夢のある企業と地域をつくっていこう」と結びました。

「中小企業家しんぶん」 2009年 12月 15日号より