歴史的転換期に事務局の存在意義は【全国事務局長会議】

同じ時代を生きる同志として

 昨年12月11~12日、「2009全国事務局長会議」が東京で開かれ、43同友会と中同協から52名が参加しました。

 1日目は「歴史的な事務局の存在意義」と題して、国吉昌晴・中同協専務幹事が、世界同時不況という大変動期に日本で初の本格的政権交代実現という歴史的な年に中同協設立40周年を迎え、同友会が試されている、と問題提起。また「情勢をどう見て、どういう同友会をめざし実践していくのか」をテーマに松井清充・中同協事務局長が問題提起し、「情勢認識の一致がいま一番重要」とし、「事務局の指針をつくり、長期展望を持つこと」「自立する人間が地域の生活を循環させる。自立型企業が自立型人間をつくり、自立型地域をつくるという、地域に人を残す運動、そういった同友会運動の方針と展望を持って総力戦で取り組もう」と強調しました。

 この2つの問題提起を受け、「企業づくり」「同友会づくり」「地域づくり」の課題別にグループ討論が行われました。

 2日目は、大野栄一・中同協経営労働委員長が「事務局としての経営指針づくりと実践課題」と題して問題提起しました。大野氏は、今回の経営危機を、全社一丸体制を確立し、企業革新することで乗り切っている自身の実践を率直に報告。事務局長への期待としては、「今はいいかっこをする時代ではない。全力集中する時代。悩み苦しんでいる経営者の気持ちをいかに理解し、本音で話せる信頼関係を作っていくのか。事務局と会員(役員)は共に同じ時代を生きる同志としての信頼関係を持ちたい」といい、その上で「事務局長は本当に経営者になりたいのか?」という鋭い問いかけがありました。

 「事務局集団が会員との信頼関係を作るために事務局長として」をテーマに行われたグループ討論では、「事務局集団として会員との信頼関係を作っていくためには事務局の指針づくりが必要」「会員企業のモデルになれるような事務局を作ろう」「事務局長は事務局の経営者として何をするのかを問い続けよう」などの意見が出されました。そして、来年の全国事務局長会議では、1年間の実践の成果を皆で確認しあおうと、それぞれ決意を固めました。

「中小企業家しんぶん」 2010年 1月 25日号より