氷上ワカサギ釣り交流会「医良同友(いいどうゆう)」で別海町を満喫【北海道】

ワカサギ、豚汁、甘酒、お汁粉にスノーモービル

 「町ぐるみで医療崩壊を食い止めよう」と昨年11月、北海道東部に位置する別海町に誕生した別海町医療サポート隊「医良同友(いいどうゆう)」。組織率29%を誇る北海道同友会南しれとこ支部別海地区会と別海町立病院の医師やスタッフ、町民が連携、交流を深めています。1月30日に行われた「ワカサギ釣り交流会」を紹介します。

 氷点下20度Cの厳しい寒さに見舞われた1月30日、別海町医療サポート隊「医良同友」は、厳冬期の交流会として「氷上ワカサギ釣り交流会」を別海町にある茨散沼(ばらさんとう)で開催。医良同友会員、医師、看護師60名が参加しました。

交流と医師確保に向けて

 医良同友はこれまで11月末の設立総会から、年末の病院前へのイルミネーション設置など活動を行ってきました。今回の交流会は、参加者がより楽しめるようにと、女性会員有志が豚汁、甘酒、ワカサギ天ぷら、お汁粉、バーベキュー、おにぎり等の飲食物を用意し、その他の会員も、スノーモービル試乗などさまざまな場面で協力しました。

 夜もまだ明けきらぬ6時30分からテントの設営、炭おこしにと奔走した山口医良同友事務局長(同友会別海地区会幹事長)は、「別海で生まれ育ったがワカサギ釣りは初めて。私と同じような町民は多いのでは」と語ります。その言葉通り、初めて結氷した湖の上を歩く参加者も多く、歓声が絶えないにぎやかな交流会になりました。

 あいさつに立った別海町立病院の西村院長(別海地区会会員)も、「初めての体験ができるとあって、前夜はなかなか寝付けなかった。こうした交流会を企画してくれた医良同友に大変感謝している」と述べ、スノーモービル試乗では奥さんを乗せて湖上の風景を満喫していました。

別海町にはたくさんの希望がある

 医良同友顧問でもある水沼猛町長も夫妻で参加し、「地域医療の確保は全国的な問題だが、こうした活動を先駆けて行っている別海町にはたくさんの希望がある。町としても医療サービスの向上へ向けてより一層取り組みたい」と話しました。

 寺井範男別海地区会長(医良同友会長)は、「中小企業振興基本条例の制定に続き、医良同友も発足した。同友会の活動を通して地域の活性化とより良い経営環境の確立を目指したい」と夢を膨らませています。

「中小企業家しんぶん」 2010年 2月 25日号より