山形同友会が大学・金融機関と連携協力協定“山形を元気に!” 【山形】

山形4連携

 山形同友会は4月6日、大学教育を通し地域を元気にする人材育成や地域貢献の目的で、山形大学、きらやか銀行、山形県信用金庫協会加盟の4信用金庫と連携協力協定を結びました。締結式後、結城・山形大学学長、粟野・きらやか銀行頭取、井上・新庄信用金庫理事長、山形同友会の川合・代表理事、松田・代表理事が固い握手を交わしました。

 連携事業内容は、山形大学教養セミナー「山形を元気にする企業家に学ぶ」(実施期間が4月から9月)の授業の講師を山形同友会の会員が担当。会員自身の経営体験を通し、地域に対する想(おも)い、中小企業の魅力、地域に果たす役割について語ります。

 大学生は各支部例会に参加し、グループ討論にも入り、一緒に学びあいます。また、企業訪問、地域活性化の研究支援、9月の青年経営者全国交流会協力を予定しています。

 山形大学以外の県内の大学にも公開する講座となり、金融機関からの参加も予定しています。

 今回の連携の橋渡し役となった山形同友会会員の福島真司・山形大学教授は、「大学生活の最初の授業で心の持ち方が変化すれば、4年間の生活が変わり、今後の人生の全てが変わる。不況下で、大企業、公務員志向一辺倒の学生がますます増加しているが、一人ひとりの社員に与えられる責任や権限が大きく、地域経済を本当の意味で支えている中小企業にこそ、成功のチャンスがあり、自分自身を成長させる大きな可能性があることを伝えたい」と語ります。

 締結式では、結城学長は「大学生の職業観確立のいい機会になる」、粟野頭取は「行員を授業に参加させ、同友会経営者の前向きな姿勢、経営哲学に触れたい」、川合代表理事は「新しい感性の大学生から学びたい」と連携への期待を語りました。

 それぞれ連携協定を結んでいる大学と同友会そして地域金融機関が、今回連携協力協定を結んだ背景には、地域活性化と地域に人を残すという共通の課題がありました。

 この連携を、次代を担う大学生と中小企業経営者、そして金融機関が深くかかわりあいながら、中身がぎっしりと詰まったものにし、年々発展させていく決意です。

「中小企業家しんぶん」 2010年 4月 25日号より