わが社の定期健康診断―企業変革支援プログラム ステップ1 その22

Ⅴ 付加価値を高める (3)間接部門(間接業務)サービスの運営

 直接部門である製造・流通などの過程では、仕事を標準化し、品質管理がされていますが、意外に問題が放置されているのが間接部門(総務、経理、人事、企画、品質管理など)です。

 中小企業の場合、間接部門を担当する社員は他の業務も兼ねていたり、専任でも数名である場合が多いものです。

 その社員が不在になればたちまち社内が回らなくなったり、社員は増やしたはずなのに、月末などになると一部社員の長時間残業が続いたり。また、直接部門との連携がうまく取れていなかったりしているケースもあります。

 これは社員の責任ではなく、仕事ができる(能力やその姿勢のある)人に次々に仕事を任せたり、適切な指導・教育を怠り、業務分析や分担、情報共有、統合的な合理化(IT化)を放置してきたことによるものです。

 「企業変革支援プログラムステップ1」のカテゴリーⅤ「付加価値を高める」の(3)は、これら「間接部門(間接業務)サービスの運営」について、業務改善の実施状況を問うています。

 「0」は、「間接部門(間接業務)の業務改善をする必要性を認識していない(業務改善していない)」。

「1」は、「業務改善をする必要性を認識しているが、その対応は場当たり的」で、「顧客の満足を向上させる上で効果的、効率的な間接業務の構築が必要と認識されている。一部で業務効率化の動きが見うけられるが、状況に応じた場当たり的な活動となっている。また、さまざまな間接業務部門が行う活動相互の関連も無く、製品・サービスの企画・設計、生産、提供、経営幹部の支援の一部しか機能していない」状態です。

 あなたの会社では、間接部門の業務改善は進んでいますか?

「中小企業家しんぶん」 2010年 5月 15日号より