わが社の定期健康診断―企業変革支援プログラム ステップ1 その24

Ⅴ 付加価値を高める (5)新事業(第二創業や業態転換などを含む)の取り組みへの仕組みと体制

 「第2回人を生かす経営全国交流会」が、11月18~19日に愛媛で開かれます。5月には本内容を検討する「中同協人を生かす経営推進協議会」が開かれ、宮崎由至・同協議会代表は、「同じマーケットで同じ商品を売り続けていたら必ず価格は下がる。同友会会員の強みを生かして、新市場、新連携、新商品創造を」と問題提起しました。

 本項目では、第二創業や業態展開なども含む新事業の取り組みについて聞いています。

 「第二創業」とは「客観的に自社を見直して、新たに創業するかのごとく経営の多角化や事業転換などを図ること」と定義され、事業ドメインやビジネスモデルの転換に取り組みつつ進めていく必要があるとしています。(「ステップ1」56ページ)

 またここでは、顧客、商品・サービス、売り方の組み合わせを新しく見直すことも新事業への取り組みと考えています。

 新事業に取り組む際には、プロジェクトを立ち上げて検討を行うなど、その体制が必要です。またそのような体制を維持するためには、人材の育成とプロセスを見直す仕組みが大切です。

 レベル「0」は、「新事業の取り組みへの必要性を認識していない(取り組んでいない)」で、「新事業取り組みへの手順・方法が存在していない。新事業のチャンスが見極められず、取り組み方法も身についていないため新事業に取り組んでも成功せず挫折を繰り返している」状態です。

 標準化された「3」では、「新事業の取り組みの仕組みと体制があり、運営されている」として、「経営目的に沿った新事業取り組みへの仕組みと体制が体系的に構築されている。個々の状況に対応するためのプロジェクトを基礎とした運営体系が導入され、目標が明確にされ、新事業取り組みへのプロジェクトが運営されている」状態です。

 あなたの会社では新事業への取り組みを行う仕組みはありますか。

(完)

「中小企業家しんぶん」 2010年 7月 5日号より