大学、金融機関、行政などと「新事業をつくる会」スタート【長野】

主体的な産・産交流ベースに

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 長野同友会では7月27日、同会事務局のある信州大学工学部キャンパス内・信州科学技術総合振興センターで、「新事業をつくる会」の第1回研究例会を開催。信州大学関係者、金融機関・行政・支援機関、同友会会員、あわせて約70名が参加しました。

 「新事業をつくる会」は、同友会が従来から進めてきた「人を生かす経営」、経営指針、共同求人、共育活動などの延長線上で、時代の変化やニーズに応えられる新たな仕事づくり・市場(産業)創出への活動・仕組みづくりが目標です。主体的な産・産交流をベースに、大学や地域の中にある知恵を有効に活用していくことを目指して活動を進めていくことにしています。

 今回は、2つの事例発表を受け、「自社の強みをどう生かしていくか」についてグループ討論を行いました。

 事例発表では、まず信州大学工学部教授・松澤恒友氏(食品科学)が、飯田下伊那地域の特産品である「市田柿」を機械で製造する取り組みについて報告。続いて(有)牛越製作所社長の牛越弘彰氏(長野同友会会員)が、東北大学と共同研究した金属ガラス微細加工の技術開発について、「大学との連携は中小企業が新たな分野に挑戦していく有効な手段だ」と報告しました。

 最後に、異業種交流委員長の福島一明氏((株)北信帆布社長)が、「時代が転換し、社会や地域、お客様にとって真に役に立つ新たな仕事づくりが求められてきている。その際には、従来から業界の中で身についてきてしまった固定概念の打破、異分野間の交流が不可欠であり、この新事業をつくる会を大いに活用して参りましょう」とまとめました。

見学

 6月25日には、「新事業をつくる会」として第1回目の信州大学工学部・学科視察見学会を開催。各学科の研究内容や活動について教授や学生から説明を受けるなど、交流しました。

「中小企業家しんぶん」 2010年 8月 15日号より