長期構造不況下での活路を探る~建設業プロジェクト準備会発足【東京】

 東京同友会は8月26日、厳しい環境が続く建設関連産業の会員を対象に「建設業の緊急情報交換会」を開催し、30社が参加。建設業プロジェクト準備会を発足させました。

 交換会では住宅リフォーム分野に特化した一部を除き、参加企業の多くが横ばい、または売上の減少に悩んでいる状況が語られました。そして「大手企業が中小企業の小さな市場にも進出し、ダンピングと価格競争が激化している」「原材料は高くなり単価は下がっている」など各社の厳しい現状が報告されました。

 また、構造不況の中「付加価値と提案力を高める工夫」「産学交流で、環境分野の商材を開発、積極的に展開」「元請よりの仕事が100%。元請のサポートを徹底することで売上は伸びている」など各社の必死の経営努力を交流。

 会議では「都の最低制限価格の導入」「エコ改修工事の全国的推進」「所得控除などにより建築需要の喚起」など、内需拡大・仕事づくりに関する政策課題も多数提案されました。

情報交換会を召集した古仲副代表理事は、「『コンクリートから人へ』という言葉が業界の活力を縛っている。真に必要とされる公共事業のあり方はなにか、中小建設業が将来に誇りと展望をもてる企業づくりや経営環境づくりは何かなど、難しい課題ではあるが果敢に取り組んでいきたい」と意欲を語りました。

全国の皆様へ耳寄り情報 「中小建築資材メーカーの商材を全国に無料PR!」建設業プロジェクト準備会の活動の一環として、財団法人経済調査会の好意により、中小メーカーの建築関連の資材・商品を「積算資料ポケット版エクステリア」に無料で紹介する機会をいただきました。全国の同友会会員企業の方で興味のある方は、東京同友会(TEL03―5953―5671)まで。

「中小企業家しんぶん」 2010年 9月 5日号より