切り拓こう、地域と企業の未来を!~今こそ同友会理念の総合実践と検証を

 昨年は、同友会が7年間にわたって制定運動に取り組んできた中小企業憲章が閣議決定され、同友会運動の歴史に、大きな足跡を残した年となりました。一方、アジアをはじめとした新興国の成長が続く中、日本経済は停滞感が続き、大きな岐路に立たされています。今年は、中小企業憲章に謳(うた)われているような、中小企業が「社会の主役」として真にふさわしい日本の実現をめざして、同友会でおおいに学び合いながら、新たな未来を切り拓いていきましょう。

【迎春】共に学び、共にあすへの糧を創ろう

 全国の同友会の皆さま、あけましておめでとうございます。

 岡山同友会の設営により、2011年3月3~4日の両日、岡山で第41回中小企業問題全国研究集会を開催させていただきます。

 折しも、リーマン・ショック以降、日本経済は厳しい状況が続き、最近でこそ景気の持ち直しが言われるものの、一方で、再び景気後退がささやかれる最中であります。

 政治の混迷、円高、デフレなど、私たちを取り巻く経営環境は本当に厳しいものがありますが、私たち同友会会員は、「労使見解」(「中小企業における労使関係の見解」)で言うところの経営者の責任と覚悟をいつも問われています。

 2010年6月には「中小企業は、経済を牽引する力であり、社会の主役である」に始まる中小企業憲章が閣議決定されました。私たちは、自社の存在意義、役割、社会からの期待を改めて確認し、自負と誇りを持って経営に当たらねばなりません。「天は、自ら助くるものを助く」の企業家精神、そして関わる社員さんの力に支えられながら。

 私たちは長年の運動の中で、「よい会社をつくろう、よい経営者になろう、よい経営環境をつくろう」の3つの目的、「自主・民主・連帯の精神」、「国民や地域と共に歩む中小企業をめざす」という同友会理念を築き上げてきました。今、問われるべきは、この同友会理念の総合実践と検証です。

 このような時、このような思いで、私たち岡山同友会では、全国の会員の皆様に次のスローガンで呼びかけます。「呼び起こそう、経営者の魂を! 切り拓(ひら)こう、地域の未来を!」と。

 岡山の地で、共に学び、共にあすへの糧を創(つく)っていきませんか! 皆さまのご参加を心よりお待ち申し上げております。

第41回中小企業問題全国研究集会 実行委員長 神馬 孝司
((株)ジョア 代表取締役)

第41回中小企業問題全国研究集会

呼び起こそう、経営者の魂を!切り拓こう、地域の未来を!
~今こそ同友会理念の実践と検証を~

記念講演「地域の未来と文化力」
財団法人大原美術館理事長 大原謙一郎氏

日時 3月3(木)~ 4日(金)
会場 ホテルグランヴィア岡山ほか
参加費 2万円(宿泊費別)
主催/中小企業家同友会全国協議会
設営/岡山県中小企業家同友会
*お申し込みは所属同友会事務局まで

「中小企業家しんぶん」 2011年 1月 5日号より