内閣府と同友会の共催でシンポジウムを開催【愛知】

今こそ求められる女性の起業力

写真

 2月26日、「あいち・社会にチャレンジするあなたへのメッセージ~今こそ求められる女性の起業力」をテーマにしたシンポジウムが、内閣府・男女共同参画推進連携会議、中同協、愛知同友会の共催で開かれました。

 これは、昨年日本で開かれたAPEC女性リーダーズネットワークの関連イベント「国・地方連携会議ネットワークを活用した男女共同参画推進事業」として開かれたもので、基調講演とパネリストは、愛知に縁のある5人の女性起業家が登壇。会場となった名古屋市中小企業振興会館には、同友会の会員、これから起業を考えている女性など130名が集いました。

 第一部「基調講演」では、京都同友会の前女性部部長でもある(株)ママ・サービス取締役会長の森本冨美子氏が報告。

 名古屋出身の森本氏は、短大卒業後、京都の染色デザイナーと結婚。3人の男子の育児中にボーイスカウトのデン・リーダーを10年つとめた経験をもとに、約25年前、当時としては聞きなれないベビーシッター業・家事代行業を起業します。報告で森本氏は、創業時の顧客獲得の苦労、経営理念の大切さ、理念を具体的に実践するさまざまな仕組みづくり、社員の働きがいなどの企業づくり、さらに当時の女性の生き辛さや育児、介護など1人で何役もこなしながら経営を行ってきた経験を話し、「何を始めても、やり続けている間は失敗ではない」という言葉は、起業を志す参加者に勇気を与えました。

 第2部は、森本氏に愛知同友会のメンバー4名を交えたパネルディスカッション。起業に至った思い、どのように起業したのか、また起業後にどんな壁にあたり、どのようにそれを乗り越えてきたのかなど、各パネラーが自らの体験を基に語りあいました。

 質疑応答では、会場から起業にあたっての悩みが率直に出されました。

 パネリストからは、改めて起業の目的を問い直すこと、自身がこれからどう生きたいかを決めることの大切さなどが語られ、質問をした参加者からは「起業の意を新たにした」との発言もあり、一歩を踏み出せずにいた背中を押すシンポジウムとなりました。

 パネルディスカッションのコーディネーターは倉田満美子氏((株)ラッシュ・インターナショナル)、パネリストは、石塚智子氏((有)ソフィア企画)、坂元誉子氏(NLMデザイン)、高森由美子氏(アユティーノ)。

「中小企業家しんぶん」 2011年 3月 25日号より