“危機の時代”、学ぶ気風みなぎる企業と地域へ【中同協社員教育委員会】

 3月14日、中同協社員教育委員会が開催され22同友会37名が参加しました。

 最初に鋤柄修中同協会長が「わが社の社員教育~学ぶ気風のみなぎる企業づくり~」と題して企業実践報告を行いました。鋤柄氏は同友会で学んだことを生かして「会社は人間形成の広場である」という考え方にたって社員の自主的な学びを大切にした企業づくりを展開してきたこと、女性が働きやすい環境の整備にも力を入れて人間尊重の生き生きとした社風をつくってきたことを報告しました。

 続いて、奥河内広島同友会副代表理事が「地域の希望となる、共同求人と社員教育が一体となった取り組み」と題して広島同友会の実践報告を行いました。奥河内氏は広島同友会が地域の学校との定期的な懇談会の実施など信頼関係づくりを重視してきた結果、進路指導で「同友会の企業に就職した方がいいよ」と言われるようになってきたこと、企業側は地域の期待に応えて計画的な人材育成に取り組むことが重要だと報告しました。2つの報告を受けて各グループで活発に討論しました。

 後半の議事では2012年11月に愛知で開催する「第3回人を生かす経営全国交流会」の開催要項や「新・共に育つ」の出版企画提案があり、いずれも承認されました。本郷社員教育委員長はまとめのあいさつで、「今日は“教育の危機”の時代であり、状況を打開するためには『ユネスコ学習権宣言』の精神を大切にして取り組むことが重要です」と指摘しました。学ぶ気風がみなぎる企業と地域をつくるために、同友会運動の役割がますます大きくなっていることが確認される会議となりました。

「中小企業家しんぶん」 2012年 4月 5日号より