【特集】合同入社式・新入社員研修会 地域復興への決意新たに県内5会場で合同入社式・新入社員研修【福島】

 福島同友会では合同入社式と新入社員研修を開催しました。昨年は震災の影響で1カ月遅れ、2会場(福島・郡山)のみの開催でしたが、今年は例年通り3月下旬に県内5会場(福島・郡山・会津・いわき・相双)で実施することができました。参加総数は、72社152名で、各会場には同友会会員はもちろん、市長はじめ地域経済界を代表する方々、学校の先生などの来賓も多数参加。地域全体で新入社員を歓迎・祝福しました。

 東京電力福島第一原子力発電所から30キロメートル圏内の南相馬市で開催された「相双会場」には9社20名が参加。高橋美加子相双地区会長((株)北洋舎クリーニング代表取締役)より「この地域の復興を世界が注目しています。全てがリセットされた状況ですので、皆さんの新しい感性と行動で、新しい社会を作るチャンスと感じて仕事に取り組んで下さい」とあいさつがありました。先輩社員から贈る言葉では、昨年、入社直後から現場で奮闘した石崎綾一さん((株)キクチ)が「失敗はチャンス、考えるより行動を」とアドバイス。新入社員を代表し、塚野安希永さん((有)ひばり警備)が「地元に根を張った素晴らしい企業と出合えて心から感謝します。地元の復興のため精進します」と決意表明しました。

 入社式後には、各会場で新入社員研修が行われ、学校と職場の違いや、社会人としてのルールとマナー、中小企業で働くことの意義・やりがいなどについて学びました。

 いまだ原発事故の影響が暗い影を落としている福島県ですが、新入社員に志望動機を聞いたところ「震災があり故郷への想(おも)いが強まった」「地元の中小企業が頑張っている姿をテレビで見て感動した」などの話があり、福島の復興は自分たちが担うとの志の高いたくさんの若者たちの言葉に、会員経営者側が感動し、地域復興への決意を新たにしました。

「中小企業家しんぶん」 2012年 4月 15日号より