相双地区南相馬市長と懇談~「南相馬市の将来を創る会」とともに【福島】

行政と市民で南相馬の将来ビジョンを議論

 福島同友会相双地区(高橋美加子地区会長)は、6月29日に桜井勝延南相馬市長と懇談し、地域の今後のビジョンなどについて活発に意見交換しました。

 相双地区復興委員会「地域再生部会」(渋佐克之部会長)は、行政との意見交換をし、民間の立場で地域の将来ビジョンをつくろうと、福島県や南相馬市の行政担当者との情報交換を続けてきました。今回、南相馬市長との懇談会を開催するにあたっては、同友会内外の南相馬市経済人の有志でつくる「南相馬市の将来を創(つく)る会」(会長は菊地逸夫・同友会相双地区直前会長)との共催となりました。

 桜井市長は「震災と原発事故というこれまで経験したことがない事態のなかで、国や県に頼らず自分たちで判断して進むしかありません。行政と市民がともに南相馬市復興の志を抱いて、1歩でも2歩でも前に進みましょう」と熱く訴えました。また脱原発の町づくりのために、大規模太陽光発電所(メガソーラー)群を市内に建設する協定を東芝と結んだことや、その他にも風力発電や小水力発電の事業計画があり、それぞれについて「地元市民の皆さんが参画できる仕組みを考えています」と紹介しました。

 報告を受けて活発な意見交換が行われました。高橋美加子相双地区会長は「東電からの賠償金を受け取った影響で事業利益が生まれたことになり、課税額が大きくなる」ことを指摘し、「福島県全体で“賠償金は非課税に”の声をあげていただきたい」と求めました。最後に菊地逸夫氏が「行政・市民でともに先が見える南相馬市をつくっていくために、今日のような話し合いの場を重ねていきたいと思います」と述べて閉会しました。

 中同協からは瓜田靖政策局長と中平智之事務局員が参加しました。

「中小企業家しんぶん」 2012年 7月 15日号より