県の振興条例制定受け緊急サミット「中小企業の未来戦略」開催【鹿児島】

 鹿児島県では、10月12日に「中小企業の振興に関するかごしま県民条例」が制定施行されました。この条例は鹿児島県議会全員協議会の議員提案によりできた条例で、昨年より県内の中小企業団体との意見交換会が開催され、同友会も参加してきました。

 鹿児島同友会では、11月6日、緊急サミット「中小企業の未来戦略」のテーマで中小企業振興シンポジウムを開催。県内の企業、金融機関、教育、行政の関係者ら約100人が参加し、中小企業が地域社会において果たす役割やメリットについて学びあいました。

 シンポジウムでは、最初に中小企業庁事業環境部企画課の市川氏より「最近の中小企業政策と中小企業憲章」について特別講話。鹿児島県中小企業振興条例案作成委員会の下鶴氏より「県中小企業振興条例」制定までの経違や取り組みについての経過報告。基調講演では、三井逸友嘉悦大学教授が「中小企業振興条例で企業・地域はどう変わるのか」をテーマに講演していただきました。日本の中小企業の現状やEU小企業憲章と中小企業憲章の説明、「憲章」と「振興条例」の両輪性、そして「中小企業振興条例」の毎年の「検証」が必要であることを強調されました。

 条例は制定されましたが、本当に生きた条例にするためにも県民や同友会会員への周知が必要です。各市町村での振興条例制定への働きかけも同時にやっていかなければなりません。同友会が地域社会の先頭に立ち、運動を広めていきたいと思います。

鹿児島同友会政策委員長 須部 純範

「中小企業家しんぶん」 2012年 11月 25日号より