リーダーの役割を学ぶ【中同協・代表理事研修会・事務局リーダー研修会】

 中同協総会終了後の7月12日、代表理事研修会と事務局リーダー研修会Aコースの合同研修交流会が開催され、24同友会、60名が参加しました。主催者を代表して鋤柄修・中同協会長が激励のあいさつのあと、大野栄一・愛媛同友会代表理事からの実践報告があり、その後広浜泰久・中同協幹事長から問題提起がありました。

 鋤柄氏は、「代表理事は同友会の代表として外部から評価を受ける立場であることを自覚していただきたい。企業づくりや同友会づくりなど成果をだしていこう」と励ましました。

 実践報告では、冒頭に鎌田・愛媛同友会専務理事(前事務局長)からの手紙を大北・愛媛同友会事務局長が代読。鎌田氏からは「会員と事務局は鏡の関係。会員が困っている時は事務局も困っています。事務局が困っている時は会員も困っています。生き方から学びあえる関係を大事にしてください」とのメッセージがありました。

 大野氏からは、同友会創立1年目に入会以来、鎌田氏と歩んできた経験を報告。「事務局と経営者は同志であり、お互いから学ぶ関係でした。親子でも問題は起こります。事務局との育ち合いの関係でした。経営者は企業づくり、事務局は同友会づくりです。お互いが自分の本分にこだわり、本分で分かり合えるといい関係ができてきました。事務局は会員の情報をすべて掴んでいるという強みと、実際の経営を知らない弱みを理解しあうことが重要です。代表理事や事務局と心通う関係を作っていただきたい」と報告。

 広浜氏は、「同友会のリーダーは同友会運動を推進する中で、代表理事は同友会運動の先頭にたち、事務局は同友会運動を保障することが役割であり、一体感と信頼関係構築が出発点。よさを見つけあい分かり合うまで確認すること、決してお互いの足りない点を批判しないこと。主に役員がなすべきことは、経営者だけができる同友会型企業づくりのモデルになること。事務局が主になすべきことは、会員情報と全国の運動の到達点から事務局しかできない同友会運動の道筋を示すこと」と自主・民主・連帯の精神を基礎にした企業づくり、地域づくり、同友会づくりの関係図をもとに役割を明確に提起しました。

 グループ討論では、役員と事務局が一体となって企業づくり・地域づくり・同友会づくりの運動を進めることについて大いに交流し、お互いの健闘を誓い合いました。

 また事務局リーダー研修会Bコースでは、川畑義行・福岡同友会事務局長、江田真祐・大分同友会事務局次長より実践報告があり、「同友会事務局リーダーの役割」について学びました。

 2日目の7月13日には、事務局リーダー研修会Aコース・Bコースが合流し、「地域経済の見える化と産業振興~事務局リーダーへの期待」として、根岸裕孝・宮崎大学教育文化学部准教授から報告があり、結城美佳・宮崎同友会事務局長から大学との連携について補足報告がありました。

 研修会終了後、オプションとして「宮崎口蹄疫被害地域視察」があり、2010年4月から7月の3カ月間、宮崎県をおそった口蹄疫が集中した高鍋町や川南町を訪ね、その発生から終息、再生・復興の状況を視察。被害を受け対応した畜産農家、行政関係者からお話を聞きました。

「中小企業家しんぶん」 2013年 8月 15日号より