【同友会景況調査(DOR)112号速報発表】かすかな上昇感でるも、多様な格差広がる

 足下の業況を示す業況水準DI(「良い」―「悪い」割合)は△8→△3と改善、直近の実績を示す採算水準DI(「黒字」―「赤字」割合)も30→34と改善しました。消費増税後に続いた落ち込みから今期はかすかな上昇感が見られます。しかし、業種・地域・規模によって状況はまちまちです。規模別では100人以上だけが大きく改善し、20人未満と30ポイント近い差が開いています(図)。この多様な格差の広がりから、全体として上昇に向う力強さは見出せません。次期についても△3→△3(業況水準DI)の横ばい予想で、多くの経営者は景気先行きを楽観しておらず「消費増税不況」の収束とはいえません。さらにギリシャや中国をめぐる市場の混乱が広がれば国内の中小企業景気にも影響を与えかねず先行きの不透明感は強い。引き続き、気を引き締めた経営が求められます。

 速報の詳細は中同協ホームページに掲載されています。
https://www.doyu.jp/research/dor/

「中小企業家しんぶん」 2015年 7月 25日号より